第20話 フォーク村で、その1


 フォーク村に移転して帰ると、急に帰ったので皆が驚き先に帰っていたラガーと村長のブソンが来てラガーが。


「急に帰って来て何かあったのですか?」


「王都を襲った死霊を全滅させて王都が落ち着いたから冒険の旅は中止して帰って来た」


 村長のブソンが。


「トム様、その子たちはどうしたのですか?」


「この子たちは王都の孤児院の子たちで孤児院が壊されて、面倒を見ていた園長たちも死霊に殺されたのでこの村で生活させる為に連れてきた」


 いつの間にかトムが名前を付けた全員が集まりオーガキングのドガが大声で泣きだし。


「ワァ―ン! 可哀そうに・・・・・・」


 初めて見る魔物や魔獣、獣人に怯えてジエルの後ろに隠れていた孤児たちは、自分たちに同情して大声で泣くオーガキングのドガを見て、信じられない顔をしていたのです。


 次々に魔物や魔獣、獣人たちに優しい声をかけられて孤児たちはジエルが言っていた。


「村には魔物や魔獣、獣人しかいないけれど、皆な優しくて良い人ばかりよ」


が本当だと分かり、1番年長の少女が緊張しながらも挨拶をして。


「こんにちわ、この村に住むことになりました。まさか大きな怖そうなオーガキングさんが私たちの為に泣くなんて信じられませんでしたが、皆さん良い人ばかりなので安心しまた。よろしくおねがいします」


 泣いてたオーガキングのドガが今度は笑顔で男の子を抱き上げて肩に乗せ。


「どうだ! 高いだろう、怖くないか」


「うん、高くて遠くまで見える。おじさんは見た目は怖いけど優しいんだ」


「そうか、俺は優しいか、これからは一緒に遊ぼうな。ハッハハ」


 オーガキングのドガが子供と普通に人語で話しているので不思議に思い、名前を付けた6人を鑑定してみると、6人共、人語理解のスキルが新しくついていて驚いたのです。どうやらトムが名前を付けると人語を習得するみたいだ。


 孤児たちが獣人、魔物、魔獣に馴染むには大分かかると思っていたがオーガキングのドガのお陰で初日から皆と打ち解けたのでトムはホッとしたのだ。


 その晩は孤児たちをトムの家に連れて行くと、急激な変化で疲れていたのか食事の後に直ぐに寝てしまい。




 トムは自分の部屋に入ると昼に見た自分のステータスが気になりステータスを開いてゆっくり見てみると。


  名前 トム

人族 男 18歳

★創造神の加護持ち(試練を乗り越えた者)


称号 

聖剣の使い手、

死霊王(死霊を操る事が出来る他・・・・)


レベル・・10(最大10)

生命力・・100(最大100)

魔力量・・限界突破(最大1,000)


スキル

移し獲る、(相手のスキルを奪い取り自分のものにする)

創造の魔法(全ての魔法が使えて、新しい魔法を作れる)

鑑定の目(物の特性、善悪、ステータスを見れる)

空間魔法、(瞬間移動、空間移転〈最大100人まで可能〉、無限収納、他)

言語翻訳

(全ての言語、理解、話す事が出来る)

聖魔法、防御魔法、隠蔽魔法


 昼に見たときは無かった★創造神の加護持ち(試練を乗り越えた者)が新しくついて、やはり見間違いではなく、死霊王(死霊を操る事が出来る他・・・・)の称号がついていた。


 レベル・生命力・魔力量・・限界突破3つが最大数値になって新しいスキル創造の魔法(全ての魔法が使えて、新しい魔法を作れる)が追加されていたのだ。



 

 死霊王になって死霊をコントロール出来るようになり戦わなくて良いので助かったが普通の人や冒険者に比べて異常な数のスキルや数値なので絶対に他人に知られないように隠蔽たのだ。


 次の日に村長のブソンが来て相談したい事があると言い。


「トム様がいない間に村の住人が増え500人くらいになりました。このままでは森からの食糧だけでは不足しますし、何とかしないといけませんが、それと新しく集会場を作りました」


「うーん、そうなのか、増えたのはどんな種族だ、どういう判断で村に住まわせたのだ」


「判断は、試験期間を設けて判断しました。種族はゴブリンが50人、オーガが30人、獣人族が1番多く200人です」


「そうか、分かった。名前持ちの6人でどうするか相談するから昼から集会場に集まるように言ってくれ」



 

 村長のブソンが言った事を考えて本気でフォーク村を今後どうするか思案し始めたトムなのです。


 以前から思っていた種族にとらわれずに異種族が平和に暮らす場所があれば良いのにと考え、此の深淵の森の3分の1は自由にして良い自分の領地なのでトムは、小さくても良いので新しく国を興す事を決意したのだ。


 国を興すには、まず、住民たちの衣食住をどうすべきか名前持ちの6人に相談してから考える事にしたのです。


 6人と話し合う前に孤児たちがどうなっているか気になり泉の方から聞き覚えのある歌が聞こえて来たのである。

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