第12話  なんでよぉ〜

『ピピッ』

目覚まし時計の音で目が覚めた。

時計を止めようと時刻を見る。今の時刻は9時。

9時、えっ?確かに昨日は

5時半に設定したはずなのになんで?壊れた?

何回見ても、別の時計を見比べても、同じ時刻。

壊れてはいないようだ。

なんでよぉ〜

考えても理由は分からない。

しかし、知歩が出発していてどこにいるか

分からないので、デートを見ることができない

ことは明白だった。


やることがなくなった私は今更寝る気になれず、

テレビを見て過ごした。だんだんと飽きてくる。

べんきょー・・・

勉強机を横目に見る。

時間を潰そう。

日曜日にやるはずだった宿題は、

いつのまにか終わっていた。


ダラダラと時間が過ぎてゆく。

イチャイチャしてんのかな。

知歩だってばれていないかな。

あーあ、デートについて行きたかったよぉ。

バチが当たったと思った菜歩はただ

早く帰って話を聞かせてほしいなと、願っていた。

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