第4話:太陽から逃げる月

平穏な日々は長くは続かなかった数日後太陽の民が私達の仲間を拷問してこの場所を探しだしたのだ。

「レイ様!私に付いて来てください」

「怖いよぉ…父上」

レイ様は、すっかり怯えてしまっているそれもそうだレイ様はまだ10歳で子供だ。怖がることは普通のことだ、決して臆病者ではない人間は恐怖というものを捨てたとき死に行く者となってしまう。恐怖とは人間に備わった生き抜いて行くための本能だ。

俺はレイ様に「失礼します」と言って抱きかかえた。そのまま地下にある非常用の抜け道を通って森に逃げ込むつもりだったのだが、そちらにも太陽の民が居た。

クソ、なんでこの道を知っているんだ?この道は万が一にも知られる訳にはいかなかったから手下にも話さないでいた道なのに。

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