3. レオン(1994年、フランス・アメリカ)

 始めたはいいけど、取り上げたい映画が多すぎて、絞り込むのが大変です(笑)


 レオンは、未来に語り継ぎたい映画で、自分自身が好きなので、何回も見てます。


 ちなみに、私自身が、20代前半頃(コロナなんかもちろんなく、テロもなく、平和でした)にフランスに行ったことがあります。


 監督は、異彩のフランス人映画監督、リュック・ベッソン。「ニキータ」と共に彼の代表作ですが、実はリュック・ベッソンにとって初めてのハリウッド映画。


 当初、評価は低いと予想されてましたが、それが期待を上回る大ヒットを記録。元々、フランスで人気が出て、次いでアメリカ、そして日本でも人気に。


 主演は、ジャン・レノ、ナタリー・ポートマン、ゲイリー・オールドマン。


 ナタリー・ポートマンは、今でこそ世界的な大女優ですが、当時まだ13歳。

 13歳とは思えない演技力を発揮し、また13歳らしく、可愛い。リアルに12歳の少女を演じました。


 ジャン・レノは、言わずもがなの、名優ですが、当時46歳。まだ世界的には有名ではなく、このレオンで、ナタリー・ポートマンと共にブレイクしました。


 また、敵役のゲイリー・オールドマンの狂気じみた演技が素晴らしい。


 父親と義理の母親、腹違いの姉から虐待され、唯一の理解者が幼い弟で、家に居場所がない12歳の少女、マチルダ(ナタリー・ポートマン)はある時、両親と姉、弟を殺され、たまたま隣に住んでいたレオン(ジャン・レノ)の元に逃げ込みます。


 そのレオンは、友達もいない、孤独な殺し屋だった。


 そこから、暗殺者と少女という、奇妙な同居生活が始まります。


 おっさんと、幼い少女という、今じゃ色々問題ありそうなロリコン話なんですが、不思議と心が暖かくなり、最後は切ないというストーリー。


 弟を殺された復讐心を抱きながらも、レオンに恋心を抱くマチルダ。


 奇妙な同居生活は、コミカルさをはらみながらも展開され、やがて終局へ。


「大人になっても、人生はつらいの?」

「つらいさ」


「私が欲しいのは愛か死よ」


 などという名言を生み出しました。


 愛しさと、悲しさと、切なさを内包した、狂気の物語。


 見てない人は、「人生を損してるかも」と思えるくらいの名作だと思います。


 もう四半世紀以上前の映画とは思えない出来で、何回も見てしまいます。


 エンディングで流れる主題歌、スティングの「Shape Of My Heart」が、また切ない名曲。


 この間、完全版ブルーレイを手に入れたので、また見直しました。


 こちらが、本来監督が描きたかった物なんだとか。


 ただ、こちらは、大人の男と少女が愛を語るシーンが「過激」、「不健全」と批判され、ナタリー・ポートマン自身が、「子供が性的対象になる」と、不快感を示し、少女が性的対象になることの問題を提起してます。

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