ワンカップを飲みながら

2007年9月4日投稿『VOCALOIDの「メイコ」と「ミク」にセリフを言わせてみた(弟切草)』から行程再開


 はちゅねミクとの出会いから2週間ほど間隔が空いた頃、私は久々に感じる検索画面を眺めていた。ここ数日はKiite Cafeでゆっくりしていたため、ニコニコ動画の画面を開くことも減っていた。Kiiteは優れたサイトだが、いつまでも居座っていたら埒が明かない。重い腰を上げて、私は「VOCALOID」の検索をし始めた。

 早速だが、今日の再開地点にもなった『VOCALOIDの「メイコ」と「ミク」にセリフを言わせてみた(弟切草)』について話をしたい。この動画は、トークロイドの始祖とも呼ばれている動画である。サウンドノベルゲーム「弟切草」風のセリフをMEIKOと初音ミクに言わせた動画である。本来歌唱用に生み出されたVOCALOIDを、話し中心に使った動画には「トークロイド」のタグが用いられ、この動画にもそれが付けられている。まだ聞き取りにくい部分もあるが、この動画から間違いなくトークロイドの始まりを体感することができた。

 このトークロイドの次には、初音ミクのデモソングの非公式アップロードが続く。前に紹介した『01 ballade』ではなく、『02 かくれんぼ』『03 pops』というファイル名のものである。ちなみにこれらデモソングだが、現在もクリプトンの公式サイトから無料でダウンロードができる。配布されているファイルには初音ミクのカタログや画像データなども含まれており、デモソングと合わせて入手することができるようになっている。私も無意味にダウンロードしていたりする。

 さらに歩みを進めると、前回の行程で出会った『初音ミクが来ないのでスネています』のリスペクト作品である『初音ミクが明日届くのでワクワクしています』に出会う。こちらはrerofumi氏による作品だ。

 一方のワンカップPは『初音ミクが来ないのでまだスネています』という作品を投稿している。周りのクリエイターはすでにミクを使った作品を投稿している中、MEIKOでの動画投稿を行っている。

 この『まだスネています』の歌詞には「今夜はもうヤケ酒だ ワンカップを一気飲み」というフレーズが用いられている。この歌詞が「ワンカップP」というP名の由来である。そしてこれが、リスナーがボカロPに「~P」というP名を授ける文化の始まりとされている。

 また、この歌詞は「MEIKO=お酒好き」のイメージを生み出したともされている。本来MEIKOには具体的なキャラクター設定がないため、公式的にはそんな酒飲みであるとは限らない(年齢設定もないので未成年の可能性も一応存在する)が、この動画がきっかけとなり、MEIKOに新たなキャラクター属性が付けられることになった。こんな初期の時代から「初音ミク=ネギ」「MEIKO=お酒」という文化が生み出されていたのは非常に面白い。しかもミクと異なり、動画の中でMEIKOがお酒を飲んでいたというわけでもないのが余計に面白い。

 さて、ここまでの文章を作成してから一ヶ月が過ぎた。まずい。非常にまずい。このまま更新しないと企画から逃げたと思われてしまう。それはまずい。

 私は逃げも隠れもしない。ただ様々な事情で旅の進行が止まってしまっているのだ。さすがに一ヶ月も放置するのはよろしくないので、少々短いがここで一度エピソードを切り上げておきたい。今後も遅い更新となる可能性が高いが、気長に待っていただけると幸いである。


2007年9月5日投稿『初音ミクが来ないのでまだスネています』にて今日の行程終了


『VOCALOIDの「メイコ」と「ミク」にセリフを言わせてみた(弟切草)』

https://www.nicovideo.jp/watch/sm983186


『初音ミクが明日届くのでワクワクしています』

https://www.nicovideo.jp/watch/sm986204


『初音ミクが来ないのでまだスネています』

https://www.nicovideo.jp/watch/sm988049

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る