第14話本音

「マー君、何で爆発に巻き込まれたの?」


家に着くとユーちゃんはマー君に聞いた。


「うーん。パチンコで大勝して銀行に預金して帰ろうと思ったら偶然、爆発に巻き込まれたんだ。」


「そっか。」


ユーちゃんはそれ以上、何も聞いてこなかった。


カレーライスを食べてるとマー君のスマホが鳴り始めた。


取ると


【大丈夫?マー君。】


と友達君から電話だった。


【まぁ、もう少しで死んでたね。】


【マー君、怖くないの?】


【別に。】


【片瀬直樹が行方不明だ!】


【自業自得だろう。】


片瀬直樹は、マー君と同期でキャリアで毎晩六本木で女と派手に遊んではマー君に自慢話のように聞かせていた。


そんな奴を守る義務はない。


【明日、また公園で。】


と友達君は言って電話は切れた。


それを待っていたとばかりにマー君のスマホが再び鳴った。


【今晩はマー君。】


【復讐ピエロか?】


【うーん!良いね。大当たり。】


【片瀬は、生きてるの?】


【今、拷問している最中さ。片瀬に代わる。】


【マー君か?】


片瀬の弱々しい声だった。


【どうだ?六本木のクラブにいるねえちゅん辺りに電話して助けてもらったら?】


【自業自得と言いたいのか?】


片瀬は、マー君をリンチした奴らの中の1人だった。


【片瀬、ジ・エンドだな。】


【さすがマー君、修羅に入った人間の命乞いは届かないねぇ。】


【復讐ピエロ。片瀬、殺して構わないけどお前も覚悟しろよ。バーイ!】


マー君は、スマホを切った。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る