早く……

ご飯を食べ終わると旦那はお風呂を沸かせと言ってきた!私は、お風呂を沸かした。その間に、お皿を洗ったりする。


「ああー、わぁー」


恭介君が起きてしまった。

私は、ベビーベッドに近付いた。


「オムツだね」


オムツを替えてあげる。

そして、母乳を飲ませた。


「あがったから!」


そう言われて、雪那ちゃんと恭介君をお風呂に連れて行く。


「入ろうか」


「うん」


「体流してからよ」


「うん」


我が家では、都度都度、お風呂は抜かれていたから…。誰かが入った後の湯船は気持ち悪い。三人で、入る。

恭介君を先に洗ってあげる!


「パパ、拭いてくれない?」


「嫌だよ」


そう言われた!むかつく!何なの!何の役にも立たない人間じゃない。


私は、恭介君をあげる。わざわざ、その為にお風呂から上がってベビーベッドに寝かせに行った。あいつは、何もせずにビールを飲んでいる。お風呂に急いで戻る。


「髪洗おうか?」


「うん」


雪那ちゃんの髪を洗ってあげる。ずっと一人で頑張ってるから、疲れてくる。


「ママ、せつな、あがるね」


「一人でいける?」


「うん」


そう言って、あがった!温い湯船に少しだけ使ってから、私も髪を洗って体を洗って、お風呂からあがった。ドライヤーがない。仕方ないから、ガシガシのタオルで頭を拭いた。

疲れた。1日、本当に疲れた。お水を飲みながら、旦那を見つめると、さっさと歯を磨いて寝に行こうとしていた。


「ママ、歯磨きして!寝よう」


雪那ちゃんに引っ張られて、私も歯を磨いた。雪那ちゃんは、奥歯を磨いて欲しいらしく口を開けている。私は、奥歯を磨いてあげる。口をゆすいだ。


「おやすみなさい」

そう言って、寝に行った。私も口をゆすいで寝に行く。恭介君を確認したら眠っている。よかった!やっと眠れる。煎餅布団に横になって目を閉じる。疲れた、本当に疲れた…。

.

.

.

.

.


「大丈夫ですか?病院つきましたよ」


うっすらと目を開ける。何、また変な夢?


隣のストレッチャーに私に似た人がいる気がする。腕を掴んだ。


「返して…私の…」


体と千秋を…。そう言いたいのに言葉が、うまく出てこない。


掴んだ腕が離される。


「大丈夫ですからね」


よく見えないけど、どうなってるの?


「検査行きますよ。…葵さん」


名字を言われたけれど、よく聞こえなかった。


「大丈夫ですからね!チクッとしますよ」


やめて、やめて…。


寝かせないで、あの場所に帰りたくない。


やめて、いやよ!こっちも悪夢だけど…。


あっちよりは、マシよ!


だから、やめて!


願いは、届かずに眠気がいっきに襲ってきた。

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