第10話 新たなクエストの予感?

「うわ〜本当にイケメンだ!」


朝早く凛と合流して学校に向かった。凛は黒華の前髪を上げてジロジロと素顔を見る。


「は、恥ずかしんですけど...」


「え〜〜勿体無いな〜」


そして3人はフリーダムアドベンチャーの事を話しながら登校をする。昨日までは千夏と一緒に登校してた事にガヤガヤと騒いでいたが、今日は凛までいる事にまたガヤガヤと騒ぎだしていた。2人の女神と登校してる黒華に対して殺意を向けてる者がいた。いつもの様に授業を聞いて、今日は午前授業だったのですぐに学校は終わった。凛が帰る支度をしていると恋が話しかける。


「凛ちゃん、今日部活出れる?」


「ごめん〜今日は用事あるの」


「そう、それは残念」


「うん!また今度誘ってバイバイ!」


凛は恋に手を振って黒華と千夏の方に走って行った。凛が黒華と楽しそうに話す姿がムッの頬を膨らませていた。凛はヘルメット型ゲーム機を持ってきて黒華の家で一緒に遊ぶと約束をした。3人はヘルメットを装着してログインをする。


「うっしゃ!頑張るぞ!」


凛はウキウキと張り切っていた。次は何のクエスト受けようかと相談していると、ゴブリンのクエストに目が入った。


「ゴブリンか。レベルとかも上げたいし悪くないな。今日中にレベル5になれると嬉しいな」


「その前にさスライムの核売らない?」


「あー、確かに俺ら錬金術師もいないし使わないからな。ゴールドを増やして新しい装備でも買うか」


昨日ドロップしたスライムの核、36個を売ると3600ゴールドを買い取れた。1200ゴールドずつ分けて新しい初心者装備より少し防御力がある革製装備を1000ゴールドで買った。


「ここらへんにゴブリンが出てくるらしいんだ」


黒華は地図を見ながらゴブリンが出てくるエリアに案内をする。するとゴブリンがスポーンする。凛と黒華に襲い掛かるゴブリンの前に千夏が立ち塞がる。


「効かない!」


ゴブリンの攻撃力は100前後だ、10倍以上の防御力を持つ千夏にとって痛くも痒くもない攻撃だ。回復術師が前衛で活躍するって何事?ってなるが、千夏の事なのでもう慣れて来た気がした。


「千夏は大盾はどうだ?」


「はい!結構使えますね!」


千夏は大盾でゴブリンの攻撃を防ぐ。回復術師が盾を使えば、本来の盾の80%の防御力がダウンするのだが、千夏の今のステータスの方の防御力を考えると相当高いモノになる。


「へぇ〜やっぱり、昨日も思ったけどコクハって身体能力って高いよね?」


「凛もすごいじゃん。流石運動部だ」


フリーダムアドベンチャーはステータスの他に、現実世界の身体能力も反映する事がある。


「っべ」


ゴブリンが集まり過ぎて黒華と凛は自力で避けられなくなった。少しずつゴブリンの攻撃があたりHPが半分以下に下がると後ろから千夏がヒールを使って回復してもらった。


「ナイス、チナツ!」


次々とゴブリンを倒して、減らされたHPを千夏がヒールを使って回復し、ゴブリンを倒して行った。

すると、千夏はある台座を見つけた。


「黒華君!凛さん、これって何ですか?」


「「ん〜?なんだこれ?」」


凛も黒華もウィキペディアや攻略本に載っていないモノなので知らなかった。台座は森奥に大草に囲まれていて普通に見つけにくい場所にあった。良く台座を見つけたなっと本当に千夏は運が良いんだなっと2人は感じた。


「乗ってみる?」


「いいねぇ!」


「レアアイテムあると嬉しいな」


千夏の提案に凛と黒華は楽しそうに賛成をして。台座の上に3人は登った。すると台座に刻まれていた魔法陣が光出してどこかに飛ばさせる。飛ばされた場所はどこかの洞窟の中。


「「「え?」」」


3人の前に1つのメッセージウィンドウが現れる。それを読み上げると。


ーー隠しクエストーーーーーーーー


クエスト:ゴブリンの巣を殲滅せよ!


解放条件:ゴブリンの巣の入り口を発見する。


推定レベル:10以上


報酬

1、10000G *達成したパーティの人数分

2、『強化の指輪』*達成したパーティの人数分

3、選択報酬*達成したパーティの人数分

A.スキルポイント+50

B.ステータスポイント+500

4、ゴブリンキングの王冠

5、???の手紙


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