胸に燻る愛しい呪い

どうか私を赦しておくれ

大鍋に沸くあぶくのように

浮いては弾け、弾けは浮いて

空を夢見るあぶくも弾け

夕焼け小焼けに照り返し

暗がりに逃げるわたしを照らす

夢の空は桃の香りに

涙雲が胡弓を鳴らす

雨傘の下に雨は降り

休む暇なく降りしきる

胸に燻る愛しい呪い

どうか私を赦しておくれ

薄桃色の錠剤を飲み

喉を通って胸に落ちれば

愛しい呪いも燃え尽きようか


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