バトル12:ブラフフェニックス

チャプター1

滅は、恐魔丸を研いでいた。

「もう少し時間が掛かりそうだ。レイド。居たら、頼みたい事がある。」

そこへ、レイドがやって来た。

「何でございますか?」

「この刀を私の入った火山の河口へ投げ込んで来てくれ。回収は、私がする。」

滅は、レイドに恐魔丸を手渡した。

「仰せのままに。」

レイドは、火山へ向かった。

チャプター2

その頃、俺は、天衣と烈香と鈴と買い物をしていた。

「激。東京タワーに行かない?」

「ち、ちょっと待て。早過ぎるぞ。」

「とことん遊ぶんだから。」

「あのな。言っても無駄か。」

「それじゃ、一気に行くよ。せーの。」

俺達は、走りながら、東京タワーへ向かい、チケットを購入した。

「展望台だね。早く行こう。」

チャプター3

俺達は、展望台へ辿り着いた。

「やっと、着いたよ。」

「わあ、凄い。結構高いね。」

「激。そこに立って。」

俺は、鈴に写真を撮られた。

「楽しいね。次、何処に行く?」

「やっぱり、水族館しかないよね。」

「激。水族館まで競争しよう。」

「へいへい。きついけどな。」

チャプター4

そこへ、レイドがキマイレルスにまたがって、上空から降りて来て、窓ガラスを割った。

「グオーッ。」

「月虹 激。見つけたぞ。」

「天衣と烈香と鈴は、外へ出てくれ。」

天衣達は、走りながら去って行った。

「ウワーッ。キャーッ。」

展望台に居た人達も去って行った。

チャプター5

「ようやく、静かになったな。」

「レイド。何だ、その怪獣は?」

「合体幻衝術生命体「キマイレルス」さ。こいつと戦ってみるか? やれ。」

「グオーッ。」

キマイレルスは、尻尾を振り回して、十回も柱に俺を叩き付けた。

「ウワーッ。はーっ。融幻衝。」

俺は、融合を想像して術を放ったが、全く通じなかった。

キマイレルスは、口から黒色のブレスを吐き出した。

「ウワーッ。アークブラス、何っ?」

キマイレルスは、俺を踏みつけてから、爪で斬りまくった。

「ウワーッ。ブレードギラー。これなら、効くはず。はーっ。」

キマイレルスは、ブレードギラーのエネルギーを吸収した。

「何て奴だ。吸い取りやがった。」

キマイレルスは、両翼で風を発生させた。

俺は、窓ガラスにぶつかって、地上へ落下した。

チャプター6

「ウワーッ。アークバズーカ。」

俺は、アークバズーカを構えた。

「これならどうだ? アーククエーサー。」

キマイレルスは、技を跳ね返した。

「ウワーッ。脚幻衝。」

俺は、キマイレルスに蹴りを喰らわせたが、びくともしなかった。

「どうだ、激。キマイレルスの力は? クックックッ。止めだ。」

レイドは、天井近くまで飛び上がった。

キマイレルスは、全身から幻衝力を集めて、球状にした。

「はーっ。キマイレルススナイパー。」

レイドは、俺に球状の幻衝力をぶつけると同時に蹴りを決めた。

俺は、ふらふらになって気絶した。

レイドは、キマイレルスにまたがって、空の彼方へ飛び去った。

チャプター7

五時間後、俺は、気が付いた。

「痛ててっ。何とかして、奴の弱点を探さないと。でも、一体、何が?」

俺は、街を眺め始めた。

街は、キマイレルスとレイドが破壊して、瓦礫の山に成りかけていた。

「今度こそ、止めてみせる。」

俺は、走りながら、街中へ向かった。

チャプター8

「キマイレルス。もっとやれ。」

「グオーッ。」

「ウワーッ。キャーッ。」

「もっと叫べ。こいつの力の源は、生物達の叫び声さ。クククッ。」

俺は、レイド達を発見した。

「レイド。キマイレルス。許さん。」

俺は、怒って、拳を握った。

「ほざけ。お前ごときに何が出来る? マンドレイカーども、やってしまえ。」

レイドは、十体ものマンドレイカーを召喚した。

「キエーッ。」

「俺は、絶対に勝つ。おりゃーっ。」

俺は、マンドレイカー達に拳や蹴りを次々と喰らわせていった。

「キエーッ。」

マンドレイカー達は、爆発して消え去った。

チャプター9

「キマイレルス。行け。」

「グオーッ。」

キマイレルスは、レイドを食べ始めた。

「な、何をする? 止めろ。ギャーッ。」

「グオーッ。」

キマイレルスは、口から黒色のブレスを吐き出した。

「ウワーッ。くっ。レイドを食べやがった。次は、俺か。でも、俺は、お前なんかに喰われたりは、

 しない。アークバルカン。」

俺は、アークバルカンを構えた。

「アークライトニング。」

俺は、キマイレルスの口を狙撃した。

キマイレルスは、技を吸収した。

「グオーッ。」

「一体、どうすれば?」

チャプター10

その時、俺は、技を思い付いた。

「ブレードギラーブラフフェニックス。」

俺は、青色の不死鳥に姿を変えて、キマイレルスを貫通し、突破した。

「グウーッ。」

キマイレルスは、爆発して消え去った。

すると、炎の中から、レイドが出て来た。

「や、やっと、出られたぜ。私の作ったキマイレルスを倒すとは。さすが、幻衝怪退治課。

 じゃあな、激。」

レイドは、消えるように去って行った。

「これが、俺の新しい必殺技。」

チャプター11

そこへ、明一と美佐がやって来た。

「激。東京タワーが滅茶苦茶になっとるのは、何でや?」

「レイドの仕業さ。キマイレルスとかいう名の幻衝怪にさせていた。」

「キマイレルス? 初めて聞いた。」

「レイドが作ったそうだ。俺もあんなに強い奴と戦ったのは、初めてだ。真必殺技で倒せたけど、

 やばかったな。」

「本当に、よう助かったな。」

「気にするな。だが、腹が減った。」

「それなら、良い場所、知ってる。」

俺達は、街の中へと去って行った。

チャプター12

その頃、滅は、火山に居た。

「恐魔丸よ。幻衝怪五人衆をその神秘なる力によりて、召喚せよ。はーっ。」

滅は、恐魔丸の力を借りて、幻衝怪「酒呑童子」「雷獣」「地震ナマズ」「火砕流」「ギガース」を召喚した。

「我らが主。壊恐 滅。御命令を。」

「全てを破壊してくれ。」

「そんな簡単な事、一瞬で出来ますぞ。」

「激にだけは、気を付けろ。」

「理解りました。お前ら、行くぞ。」

「おーっ。」

幻衝怪五人衆は、都心へ向かった。

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