バトル11:キマイレルス誕生

チャプター1

明一と美佐は、レイドを追っていた。

「待てや。待てーい。」

「明一。先回りして。」

「おっしゃ。任しとき。」

明一は、走りながら、レイドの目の前に向かった。

「げっ。挟み撃ち。仕方ない。出でよ、幻衝怪「鳴り釜」。」

レイドは、鳴り釜を召喚した。

「炊いてやろうか?」

「鳴り釜。ここは、任せた。

「御安い御用です。いくぜ。はーっ。」

鳴り釜は、蓋を開けて、蒸気を吐き出した。

「ウワーッ。めっちゃ熱いがな。」

「ウワーッ。こんな蒸気は、初めてね。」

「じゃあな。ヘヘヘっ。」

レイドは、消えるように去って行った。

チャプター2

「まだまだ、いくぜ。はーっ。」

鳴り釜は、蒸気を吐き出した。

「ウワーッ。このままだと、負ける。」

「明一。アークランサー。」

「持っとるけど?」

「それじゃ、投げて。」

明一は、アークランサーを投げ飛ばした。

アークランサーは、鳴り釜の釜底に突き刺さった。

「ウワーッ。これでは、技が使えない。」

鳴り釜は、アークランサーを抜いてから消えるように去って行った。

チャプター3

十分後、滅は、恐魔丸を作成していた。

「後、十回叩けば、終わりだな。」

三分後。滅は、恐魔丸を完成させた。

「出来たぞ。私が作りたかった名刀が。」

レイドは、幻衝怪四天王の欠片を怪しい液体の中へぶち込んだ。

「キマイレルス。今、ここに真の姿を現せ。誕幻衝。はーっ。」

だが、何も起こらなかった。

「どうして、何も起きない?」

レイドは、溜め息を吐いた。

「誕生するまで待つか。」

チャプター4

そこへ、鳴り釜がやって来た。

「レイド様。治療をお願いします。」

「そんなに深い怪我か。治幻衝。」

レイドは、鳴り釜の怪我を治した。

「ありがとうございます。それでは。」

鳴り釜は、地上へ向かった。

「あいつ一人じゃ、心細いな。仕方ない。俺のペット「白うねり」を使おう。」

レイドも地上へ向かった。

「鳴り釜。俺も行くぞ。」

「レイド様。それは、心強い。」

「負けるなよ。いざとなったら、俺のペットを召喚する。」

「理解りました。頑張りましょう。」

レイド達は、港南へ辿り着いた。

チャプター5

一時間後、俺は、レイド達を発見した。

「あいつら、何をしているんだ?」

そこへ、一つの炊飯ジャーがやって来た。

「あんたが激か? 俺は、妖怪の鳴り釜。俺の仲間達が、捕まった。助けてくれ。」

「理解った。俺が何とかする。」

俺は、レイド達の元へ向かった。

チャプター6

その頃、レイドは、大量の炊飯ジャーを積んで、鳴り釜の周りに並べていた。

「これだけあれば、充分か?

「はい。蒸気満タン。」

俺は、そこへ辿り着いた。

「そこまでだ。」

「お、お前は、月虹 激。」

「お前が、アーク刑事?」

「いかにも。破壊を斬り裂く創造の剣。幻衝怪退治課。アーク刑事 激。

 レイド。鳴り釜。お前達二人を窃盗の罪により、逮捕する。」

「レイド様は、お逃げ下さい。」

「任せた。マンドレイカー。」

レイドは、十体ものマンドレイカー達を召喚した後、消えるように去って行った。

チャプター7

「キエーッ。」

「アークイヤホンを使おう。」

俺は、アークイヤホンを装着してから、アークマグナムを構えた。

「アークマグナム。フルパワーシュート。」

俺は、マンドレイカー達を一掃した。

「キエーッ。」

マンドレイカー達は、爆発して消え去った。

「もう遅いぜ。はーっ。」

鳴り釜は、蒸気を吐き出して、ビル街や森林を破壊した。

「次は、アーク刑事。お前だ。」

「お前の弱点なら知っている。拳幻衝。」

俺は、フルパワーの拳を鳴り釜の釜底に喰らわせた。

「ウワーッ。これじゃ、技が使えん。」

「アークバズーカ。」

俺は、アークバズーカを構えた。

「アーククエーサー。」

俺は、鳴り釜を狙撃した。

「もう、何も炊けないのねーっ。」

鳴り釜は、爆発して消え去った。

チャプター8

そこへ、レイドが戻って来た。

「白うねり。街を破壊せよ。」

「キエーッ。」

「クククッ。どうする、激? 巨幻衝。」

レイドは、自分を巨大化させた。

「グオーッ。さてと。」

「キエーッ。」

レイドは、白うねりにまたがった。

「はーっ。クククッ。面白いぞ。」

レイド達は、次々と街を破壊していった。

「アークフリート。アークジラフ。来てくれ。召幻衝。」

俺は、召喚した重装甲のアークフリートに飛び乗った。

「アークオーディン。」

チャプター9

「激。奴が近づいて来たら、幻衝力を放て。」

「そうすれば、崩れるはずよ。」

「了解。集中。はーっ。」

俺は、目を閉じて、幻衝力と気と魔力を合体させた。

「何故、動かない? おりゃーっ。」

レイド達は、アークオーディンを攻撃しまくった。

「止めだ。斬幻衝。レイドスライザー。」

「今だ。ルーンマジック。」

アークオーディンは、両手から、俺が合体させた特殊な力を放った。

「キエーッ。」

「何のこれしき。いくぞ。」

レイド達は、突撃して来た。

「斬幻衝。アークルーンランサー。おりゃーっ。」

アークオーディンは、槍を振り回して、白うねりを一刀両断した。

「グウーッ。」

白うねりは、爆発して消え去った。

「け、決着は、この次だ。」

レイドは、消えるように去って行った。

「今日も、一件落着か。署へ戻ろう。」

俺は、署へ向かった。

チャプター10

二時間後。俺は、久しぶりに帰宅した。

「ただいまって、誰も居る訳、ないか。」

俺は、台所へ向かった。

「ん、何だ、あの巨大な俵は?」

よく見てみると、手紙のような物が貼ってあった。

「助けてくれてありがとう。鳴り釜より。中身は、米千年分です。それでは。」

俺は、びっくりして叫んだ。

「こ、米千年分? 食える訳無いって。そうだ。天衣と烈香、それに明一と美佐と雷と鈴。

 あいつらに分けよう。」

俺は、米を七袋に分けた。

チャプター11

その頃、レイドの作っていた幻衝怪が誕生した。

「グオーッ。」

「キマイレルス誕生。クククッ。これで、決着をつけてやる。フハハハーッ。あっ。」

レイドは、あごがはずれた。

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