第2話 幼少期1
天真爛漫に笑うクラスメイトを横目に
相変わらず私は無愛想だ。
その上、協調性は皆無である。
お砂場遊びをしているのに部屋に戻ってお遊戯の練習をしましょうだと?
何を言っている。
まさに今、お山のトンネルが開通しようとしているのだ。世紀の瞬間である。
それを放棄して何故みんな部屋に戻るのか。
私は部屋に戻らず砂場に留まることにした。
それからどれほど時間が経ったのかなど
夢中になっている年少児にはわからない。
気付いた時には目の前に鬼がいた。
いや、般若か?どちらにせよ母である。
どうやら帰りの会も放棄して遊んでいたらしく
先生と2人で砂場にいる私を見て激高した。
「あんた!!何やってるの!!」
え?お砂遊びですけど?と言わんばかりの顔で母を見上げる。
「お母さん、いいんですよ。」
そう先生が言った。
もちろん母は納得などしない。ブチ切れだ。
家でもしこたま怒られたが何故怒られているのか私には理解が出来なかった。
砂場で遊びたかったから遊んだ。
お遊戯は嫌いだからやらない。
ただそれだけの事なのに。
母は武勇伝のように語る。
「あんたの反抗期は早すぎだった」
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