ふぉーりんらぶ ふろむ ふぉーるあうと〜シアの場合

姉妹の恋の仕舞い方① 姉のプロローグはこんな事になってしまった…

※〇〇ルートというタイトルが入るまで、つまりサラが起きるまでは共通ルートです。

 分かりにくくて申し訳ありやせん 

――――――――――――――――――――――


 部屋に体育座りで1人…孤独はいつだって、私をネガティブにさせる。

 歌手業は休んでいる…と言ってももう一年が過ぎようとしている。

 それでも私の復帰を待つ声が多いらしい…

 でも…今の私は…


『俺は今、サラとの思い出に生きていて、その気持ちに同情とか後悔とかもあるかも知れない。それでもサラがいる限り…俺はサラを愛そうと思う。』


『高校卒業して…俺に会いたがっていた血の繋がった母親が会いに行ったらもう亡くなっててさ、少し後悔はしたけど…俺の手に掴めるものはとても少ないらしい…だから…もうサラだけを掴むよ…』


 一人でいると聞こえてくる刃物の様な言葉。

 それでも…元々、私は一人でいる事が多い、仲の良い人なんて限られているから…私は一人を選ぶ。


『そっか…うん!分かった!だったら絶対にサラを元に戻さないとね!でも協力するよ!だって私はサラのお姉ちゃんだからね!』


 その時は認められなかった…私か選ばれなかった事が。

 だから笑って返事ができた。快活な幼馴染を演じれた。

 女優業もやってたせいか、とっさの嘘がでた。


「うぅ…タロァ…ふぐぅ…グス…ズズ……」


 一番会いたい人、だけどずっと我慢していた。

 会いたい人には会えないから。

 会える様になった、だけど一番の人は既に私を見ていなかった、だから応援するって言った。


 一瞬でも…自分の欲を出してしまった罰だ。

 タロァにこんな顔を…こんな私を見せてはいけないから。

 だから部屋に引きこもるんだ。思い出しては…涙を流す…


 トントントントン…


 誰にも会いたくない…でも寂しい…会いたい…辛いから。


「入るよ?タレントを知る事、それがマネージャーの私の努めだからね」


 私のマネージャー…芸能事務所の社長でありオーナーでもある獅子川さん…私が前の事務所で騙されて、ドラッグを知らない間に飲まされて、接待をしてる所をこの人に救われた。

 元人気アイドルであり、現在は芸能から裏社会まで顔が効く不思議な人。

 私のすぐ横に栄養ドリンクやらゼリーやらが置いて、隣に座った。


「そうか…気持ちは届かなかった…か。」


 横に座ってプシっと缶コーヒーのプルタブを開ける。

 ブラックしか飲まない獅子壊さんが安い甘いコーヒーを飲んでいる。

 そして、独り言の様に話を続ける。


「甘〜いコーヒー…懐かしい味、高校以来だな…ずっと飲んでなかった…も届かなかった時からかな…飲まなくなったのは…自分が甘えられるものを失くした時から…彼との恋が叶わなくなってから…辛いよな、失恋は…」


「どんな…恋愛だったんですか?…」


「ん?知りたいか?大した話じゃないぞ?」


 獅子川さんは今、初恋で叶わなかった人の息子と結ばれている。

 歳の差もあるが幸せな時間を貰っていると、良く惚気けられる。

 

 だけど初めて聞いた話…学生時代の狂気の恋愛。

 1人の男を奪い合う、ライバルは皆才気溢れる者ばかり。


『その中で最も外見で劣り、性格で劣り、才能で劣っていたのがボクだった』


 時代のトップアイドルが劣るってどんな…


『ある時期、中学3年の時か…確かに…彼の心は私に向いていた、本人に聞いたからね。なんせ最大の恋敵が致命的なミスをしたから。私は本当は…彼と向き合えていたんだ…だけどね…』


『愚かなボクは彼を狙うライバル達に嫉妬した…特に彼の幼馴染だね。何故なら彼を自分のモノに出来る環境と実力と心があるのに彼を傷付けた…その行いに憎くて嫉妬し過ぎて…彼自身に向き合うのではなく


『結果…ボクは彼に嫌われ、彼の中で様々な情もあって、その幼馴染と付き合い結婚…今も幸せ…なのかな?まぁ楽しそうにしてるよ。その生まれた息子と結婚してるボクの言う事じゃないね(笑)』


 シアの失恋とは色々違うねと言いながら…遠い目をする獅子川さん。


『その彼女の過ちというのは…一度は他の男と付き合ったんだ。彼が一番辛い時にね。だけどね、過ちに気付いてからは…それこそ完璧なアイドルと言っても過言ではない、全てに愛される彼女が…家柄、世間の目、自分の立場、周りの事を一切考えず、なりふり構わず彼に気持ちをぶつけ続けた。ひたすらすがりついた…何故なら彼女を彼女足らしめるのは、彼の存在があったから。ボクが一度、彼女に彼と付き合う資格は無いと追い詰めた時は、まさに今のシアそっくりだったよ…』


 私は…そんな事できない…ライバルが妹で…既に傷つけてしまったから…

 

「だけど…その…相手の男性はそれで良かったんですか?一度は裏切られているんですよね?」


『関係無いって。裏切られたつもりも無い様だったよ。彼にとって、幼馴染の子は一度は幸せを願った女の子だからね、勝手に絶望されてた時は驚いたらしいけど…だけど…その…自分に対する失った心を戻すのは大分時間かかったみたいだけどね。口癖は【お前ぐらいの女なら俺じゃなくても別に良くない?】だったからね』


 ヒュッと息が止まった…もしタロァにそんな事言われたら…違う…一度言われている…あの動物園…私のトラウマ…


『ボクはシアの力になりたい。シアは彼女…親友の千代によく似てる…芸能の道を極めるのも、足を洗って普通の仕事についても良い。ただ、自分を自分にしてくれる人は諦めてはいけないよ?諦めるのが大人になるっていうのは…譲れないモノ以外を諦めただけだから…』

 

「でも、これ以上…私はどうすれば…タロァはずっと待ってるんです…目覚めるかも分からないサラを…」


 また涙が溢れ出す…こんな状態で歌なんか唄える訳無い…


「千代に会ってみるかい…?未だに彼女は道半ば、彼の心は死ぬゆく人達へ向いている。いや、誰にも向いていない様な人と、彼女は向き合い続けている…まずは人と会う事だ。その中に太郎君以外の人もいるかも知れない。何か答えがあるかも知れない…ね?そうしよう?」


 私は獅子川さんの胸で子供の様に泣いた…高校の時の拒絶とは違う。

 解決出来ない心の問題。他に好きな人がいる事…




 後日、今日は獅子川さんが来ると言っていた。

 話に出ていた千代さんを連れてくるらしい。

 私にも…好きで居続ける…そんな事が出来るのだろうか?


 ピンポ~ン「はーい」


 ドアに手をかけた、違和感を感じた…獅子川さんと千代さんだけじゃない…複数人いる?


 「シア…いるかい?恋愛三銃士が勝手について来たよ…」


 獅子川さんの様子がおかしい…千代さんだけじゃない?恋愛三銃士…そのセンス…嫌な予感が…念の為、チェーンを付けた状態で開け…


「シャアアアアッッッ!!!貴様っ!師匠であるっ!オレを差し置いてっ!クソ千代ウンコスラ『バタン』


 ドアの外から罵声が聞こえる…


「ハァハァハァハァハァハァ…」


 アレがいた…アレは駄目…またメチャクチャにされる…もう一度、勇気を出して…


「恋愛師範T…帰ってもらえま『シャアアアアッッッ!貴様っ!ドアを開けかっごぁ!?ジヤア!あげぼ!』


「ヒイイイイ!!!イヤァァァ!!」


 再度ドアを強く閉めようとしたらドアの隙間に顔を挟んで来た!?


 ガチャギチャ…ギィ…化け物はチェーンを無理矢理開けた…終わった…

 この化け物…パッと見中性的だがとても整った美しい人…だが、百面相の様に酷い顔になる私を快楽地獄に貶した狂人…それがTことタツさん…


 それに、獅子川さんタツさんと…30前ぐらい?の女性が3人立っていた。

 そして恋愛師範Tこと、タツさんがにじり寄ってくる…


「タツさん帰って下さいっ!私はこれ以上!トレーニングは不必要です!」


 私が必死に抵抗していると、ツインテールで顔に小傷が沢山ある猫顔美人の女性がタツさんの肩に手をかけ止める。


「ウンコケシ…アンタ相変わらず弟子に無茶苦茶してんのね…怯えてるじゃない…やめてあげなさいよ」 


「は?ネコ…お前はやり方を間違えた結果、人の旦那に襲い掛かる負け猫人生を歩んだNTR失敗クソ臭ネコとしてサンプル何だが?このレズネコ、歳下何だから敬語使え」


 ツインテールの人の血管が浮いた…

 続くように獅子川さんと同じ歳ぐらいだろうか?とても綺麗な和美人な、着物を着た女性が同じくタツさんを抑える。


「タツ…この子はざまぁされたのよ…もう許してあげなさい…後、私は歳上何だから敬語使え…まぁまぁ、これからシアエンドが始まるのよ?私のように獅子川エンドからの脱却…イフ…イフという救済…そうイフが…」


「は?孫一社長のハーレムの一員でお情けでお山の大将やってるだけだろうが?クソ千代スライムは最近チ◯コガ◯ダム棺さんに押され気味らしいな?しかもすぐ小説消される雑魚で、元ネタが消されてるのにイフ書いて新規に『意味が分かりません』って言われてろ」


 今度は着物を人の血管が浮いた…千代って言った?この人が千代さん?

 そしてもう一人、腕を組んでいる知的な眼鏡の女性…この人は知ってる…タツさんと一緒にいた人だ…


「妹だろうが幼馴染だろうが関係無い…奪うのよ…恋は戦争、恋は力勝負…いざとなったら洗脳で何とかするのよ…」


「は?やかましい、クソメガネ。貴様はウチから早く撤退しろ、赤壁の様に…洗脳とか言う詐欺が効かないからって金とか玩具でウチの子供を調略するのはやめろ」


 ハンッと笑って返す眼鏡の人…嫌な予感しかしない…この人が連れてきたであろうクセの強そうな三銃士といきなり揉めている…

 

 獅子川さんが頭を抑えながら謝ってきた。


「スマン…千代と話してる所をタツちゃんに見つかりこの様な結果に…ホントにゴメン…」


 獅子川さんは悪く無い…ただ…この人は…


「シャア…貴様…トレーニング中に逃げて…勝手にタロァと会って…未熟なクセに…期は熟して無いのにタロァを襲おうとした淫売アイドル…そしてフラレアイドルか…だから言った…トレーニングをすべきだと…よって…トレーニング再開だっ!」


「嫌ですっ!あのトレーニングは間違えている!タロァが引いていた!絶対離れる!だから嫌だって!何で分からないイヤァァァ!!」


 いきなり服を脱がされた…最近引きこもりがちだった私に抵抗出来る力はない。

 ここ一年間程、高校を卒業し、サラがおかしくなってから何回も着た薔薇をモチーフにした対魔忍スーツ?とやらの全身タイツ風の服を着させられる。


「ウンコケシ…凄い嫌がっているけど…『やかましいクソ猫っ!』


 この服を着させられるという事は…やっぱり…


 ズンッ


「皆さん大好き百倍浣腸!恋のトレーニングには浣腸が1番!愛して私をと言ってから本番ですッ!♥さぁシアラこと!プッシーローズ!相談を聞こうじゃないか!恋愛相談をなぁ!?」


『「ウンコケシ」「クソタツ」「下痢便トーテムポール」「「「は馬鹿なんじゃないの?」」」』


 全身の熱くなる浣腸を打たれ、身体中を弄りたい欲求の手を後ろで縛られ阻止され、息絶え絶えのまま椅子に座らされる。

 嫌でも舌がまろびでて、だらしない顔で腰をカクつかせている哀れな自分の姿が鏡に映る。


「この、トレーニングいやら♥タロァがでぇてくりゅ♥タロァがほしゅくなりゅ♥いやらぁ♥でゃめにゃにょにぃ♥」


「さて、シャー…そろそろケリをつけようじゃないか?アイドル気取りで格差を見せつける、心はただの発情犬の貴様の恋愛とやらの結末をなぁっ!?」


「ワラシは♥ちゃんとしたいだれ♥…ちゅきあえても♥…フリャレても♥…タロァの幸せを願うだけ…」


「物分りの良い振り!それが欺瞞だと言ってるんだよキサマぁっ!」


 ヴィイイイイイと機会音がする…


「いやら♥タロァのしゃわせイギイイイイイイイイイイ♥♥タロァしゅききききききい!♥♥」



 この人は私の隠しているものを全てを曝け出そうとする。だから嫌だ…

 ココに来るまで…本当に色々あったから… 


※シア編始まりですが…コレで一気に人が離れる予感がするのは気の所為でしょうか?忘れてはいけない…シアは裸で襲いかかったりウンコを投げたりする女という事を…と恋愛師範は思っている…とにかく皆様、愛してますよ♥







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