エピローグ

 ノートパソコンの前で悩んでいたのは、一人の女性である。彼女は、動画サイトでバーチャル配信者をしている人物だ。


 しかし、今回の悩んでいる箇所はそこではない。小説サイトである作品を見つけたからである。


 配信部屋としても使う自宅の自室で、彼女はあるものの続きを気にしていたのだ。


「これじゃあ、別の作品ともろ被りか。さすがに……無理よね」


 本来の結末を考えていたが、小説サイトで似たような結末の作品を発見してしまったのである。


「考えていたのはブラックバッカラとの共闘だったけど、どうするか」


 しかし、発見した別の作品では共闘はしつつも共闘した相方の方が最後は……という結末。


 ブラックバッカラの方は物語からも退場はしないので、単純比較するのは現金だろう。


 それでも様々な箇所で「〇〇のパクリ」と言われて炎上するような作品も稀にあるため、神経を使わないといけないのだ。


「共闘はそのままに、路線を変えるべきなのか……」


 彼女は、共闘に関してそのままにしてシーンの変更を行う事にする。


 似たようなシーンがあったとして、それこそ「〇〇のパクリ」と逆に煽る方が作品を理解せずに『バズる』ことを目的としているような……と考えたからだ。



 彼女の描く物語は、この先どうなっていくのか?


 これは、そんなバーチャル配信者の彼女が小説を書き始めてコンテストへ投稿するための物語だった。

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ブラックバッカラの自由疾走(パルクール) アーカーシャチャンネル @akari-novel

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