残酷な世界で夢を描く

似顔絵師の行き着いた異世界は、住民が現実的な夢しか描けない場所。ではそこに招かれた「画家」は何を成すのだろうか。
主人公の絵は、四字熟語は、その世界にはそもそもが存在していない。それでも似顔絵師は似顔絵を描く。
あるご令嬢との出会い、その護衛と妻、幼い獣人の少女にもう一人の画家。世界を知り、画家だけに与えられたものを知り、そして。
なるほどこの世界は残酷だ。誰もに都合のいいようにはできてない。それでも主人公が全力で夢を見せたことは決して無駄ではないのだろう。
きっとこれから世界は変わっていく。そう信じられる物語でした。ぜひご一読ください。

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