第2話

 私の名前は佐野彩葉。今日から新学期。学校に行くのが憂鬱で、人気のない公園で、ベンチに座ってサボっていた。

 いつもここでサボっている訳じゃないの。学校に行かなきゃいけないのは分かってるけど、どうしても行きたくない日ってあるでしょ?そう、今日はたまたま、よ。


  ☆★☆ ☆★☆ ☆★☆


 ちゃんと学校に行ってる人ならきっと校長先生の話の長さにイラついてる頃だと思う。

 なのに、学校の制服を着てこの公園に飛び込んでくる人がいた。

 走っていたけど、遅刻したにしてはこの公園は学校と真逆にあるのだから、おかしい。私と同じサボりかな。

 息が切れてる。私には気がついていないみたい。

 一瞬、泣いているように見えた。でも、背中しか見えないから分からない。

 これは、そっとしておいた方がいいのかな。


 私はそっと、公園を出た。

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