上級モード 3
最後は、「ホワイダニットの設定」だ。
犯人の「動機」を決める。
ヴァン・ダインの二十則の1つに、『長編ミステリでは死体が必要』とある。
なくした消しゴムはどこにいったのか、のようなミステリはダメだということ。
でも、このテーマで長編書けるのなら、それはそれで天才かも。
さて、人が人を殺すというのはよっぽどのことである。
読者が納得するような動機を設定しないといけない。
よくある動機としては、恋人を取られたから、出世を妨害されたから、身内を殺されたから、などがある。
ただし、これにも縛りがある。
ヴァン・ダインの二十則の1つにこのようなものがある。
『犯人の動機が、国際的あるいは政治的な陰謀であると、それはミステリではなく、別の小説になってしまう。ミステリでの犯人の動機は、個人的な理由である方がよい。』
確かに、人間味あふれる犯行動機の方が、ミステリには向いているのかも知れない。
「フーダニット」「ハウダニット」「ホワイダニット」は、ミステリの重要な三要素。
分かりやすく言い換えればこんな感じ。
「犯人は誰?」
「どうやって犯行を行った?」
「なぜそんなことをした?」
これらをしっかり設定しておくことで、ミステリを書く筆も進みやすくなるのだろう。
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