梗概(ネタバレ)

梗概(ネタバレ)

※本編のネタバレを含みます。











 巨人と竜が争った『人竜大戦』ではすべての巨人と多くの竜が滅んだ。大陸は現在、五頭の竜と〈騎手〉、さらに紛い物の竜である亜竜の力で統治され、滅んだ古竜たちを信仰する法院の教義が根付いている。

 人の身で竜を殺した〈殺竜〉ダミデウスの弟子ネイは、すべての竜の母〈大地母竜〉ヨルネルを名乗る女に出会う。ヨルを追ってきた亜竜の襲撃をネイは退ける。法院により魂を継いだ巫女だというヨルは記憶の一部をなくしており、それは魂継承の儀式が途中だからだという。儀式を終わらせるため二人は帝都に向かう。

 道中で出会った少女タニシャと交流を深める二人。別れの日、再度襲ってきた追っ手と、タニシャが発現した『呪い憑き』の力を交えて戦う。『呪い憑き』は法院の定める異端であり処刑が待つことになる。それに関しネイとヨルとの間には深い溝ができてしまう。さらに新たに現れた敵によってネイは倒れ、ヨルとタニシャは攫われる。

 追っ手のナザレは〈大地母竜〉の巫女の妹だった。本来巫女となるのはナザレだったが、かつて魂の器となれば人格を失うとダミデウスから教えられた姉は妹に成り替わったのだ。ネイは彼女と協力しヨルたちを追うことにする。

 帝都は竜、〈燼灰〉オロトエウスが支配している。彼はヨルとタニシャを利用し大陸の覇権を狙っている。二人を取り戻すため帝城に潜入するネイとナザレ。ヨルと再会したネイは、師から託された力を使い彼女の記憶を取り戻す。『呪い憑き』とは巨人の魂が人間に転生したもの、ナザレもまた竜の魂が転生した少女で、さらに今生きている竜たちは皆、大戦で他の竜を裏切ったことが分かる。母として子供を叱ると言うヨルと共に、処刑されるタニシャを救う二人。〈燼灰〉を協力して倒す。ナザレは姉を取り戻し、ヨルの魂は木彫りの神像に移される。

 かくしてネイは〈殺竜〉の名を引き継ぐのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

殺竜ガール 阿部登龍 @wolful

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画