愛でぼこぼこ

お餅。

愛でぼこぼこ

 君はどうしても自分を虐めるつもりなんだね。

そこまで言われちゃあ、僕も黙っていないよ。

君がもう君自身を痛めつけないように、どれだけ素敵なものを持ってるか一つずつ教えてあげないとね。

まず君は、傷つきやすい。だから沢山の感情を知っている。そよぐ風のきらめきを、雨の音を。そのささやかで見落としてしまいそうなよろこびを、君は見落とすことなく感じられる。

そして君は、君が思っているよりずっとやさしくて、完璧主義。

全部うまくいっていないと落ち着かないんだ。

自分に自信がないから。

焦ってしまって余計に、自分はなんてダメな奴なんだろうって塞ぎ込んじゃう。

君が自分を責めるなら僕はその分以上に君を思いきり抱きしめるから。

君の中の苦しいもの全部吐き出しちゃうぐらい、僕が君の中に居るから。

泣いたっていいんだよ、苦しいね。

君の痛みを理解したいんだよ。

愛して愛して、いっぱいになるまで君を愛して。

消えてしまいたくなる時は、僕が思い出させるから。君がどれだけ素敵か。僕がどれだけ、君を素敵だと感じているか。

もっと、愛でぼこぼこにしちゃう。

だから、覚えててね。君が苦しむ必要なんて、どこにもないってこと。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

愛でぼこぼこ お餅。 @omotimotiti

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ