10章 精神科入院
翌日、体調はそれほど悪くなかった。会社には主治医に相談したいことがり、休む旨を伝えた。会社も私の休みに敏感になっているので、体調的には問題なく出社可能な状態を維持していると丁寧に説明した。
一方で昨日の夕方に芽生えた希死念慮に対しては、一向に拭いさることができなかった。
そんな状態のまま主治医の元へ向かい、昨日死にたい気持ちが出てきたことや生きている意味がわからずどこかに消えてしまい思いがでてきたことを素直に話した。さすがにこの話には主治医も驚いたようで、誰かに相談したかなど、いろいろ訊かれた。主治医は、このような相談を受けずに実際に自殺してしまった患者を受け持っていたことを話し、その前に話をしてくれたことには胸をなでおろす気持ちだったらしい。
さっそく今後どのようにするかの話し合いがもたれた。正直妻とはうまくいっておらず彼女も私のことがきっかけで鬱状態にあったので、私の両親に電話をかけた。電話が繋がり主治医が状況を説明し、今すぐ来て欲しい旨を伝えた。
30分くらい待っただろうか両親が病院にやってきた。両親がたちが私を24時間監視できるかなど、いくつか問答があったが、実質それは不可能であり、入院が適当であろうという決断になった。さっそく主治医が近隣の精神科病院の空き状況などを調べてくれ、すぐ隣の県に空きのある病院が見つかった。さっそく病院と連絡を取り、明日の入院時間、持ち物などの確認を取り、主治医の病院を後にした。
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