第3話



いつでもキミは笑っていた



弾けるような笑顔

やさしさを滲ませた柔らかい笑顔

目を閉じてもすぐに思い出せる

遠くを見ながら微笑む横顔


どんな笑顔のキミも

僕は大好きでずっと見ていたくて

それなのに笑顔のキミがいつも

泣いているように思えたのはなぜだろう


だから僕はそんなキミを

なんとか笑わせたくて

見えない涙を受け止めてあげたくて

くだらないことばかり話していたんだ



突然の雨が窓を叩く



ぽつりぽつりと堕ちる雫が

なぜだかキミを思い起こさせて

真夜中の窓辺で僕は

眠れない夜を過ごすんだ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る