第19話【少し経ち】

研修も終え本格的な業務に入ってから、斎藤さんと帰ることも減った。

一緒に帰れても、時間も遅いため食事をすることもなかった。


「西野君、今日は定時で帰ろうね!」

「はい!」


七瀬さんは今日、推しのライブがあり早く帰りたいらしい。

俺は、斎藤さんから今日は早く終われそうだと聞いていた、二人とも早く帰れたら家においでと誘って貰えている。

結局、あれから一度も行けてない。

気合を入れて仕事を終わらせようと励む。


昼休み

七瀬さんに頼まれコンビニへ、簡単に取れるようにゼリーやおにぎり、カロリーの取れるスティック系の菓子を購入。

もちろんエナジードリンクも。


会社に戻り、七瀬さんと食事を取りながらも業務を進める。

昨日まで頑張ってきたかいもあり、午後3時頃には終わりが見えてきた。


「七瀬さん、システムはほぼ構築できたので、バグチェック進めていきますね。」

「了解、ってか早くない!?」

「頑張りました。」

「そんなに齋藤さんとデートしたかったんだぁ~」

「・・・デートか・・・したいですね。」

「え!?」

たまたま通りかかった齋藤さんが横にいた。


「斎藤さん!おつかれっ!」

「お、お疲れ様です・・」

「今日は定時で上がれそうです。齋藤さんはどうですか?」

「私も、大丈夫・・」

「よかった。」

「うん・・・後でね//」

「いや~青春だね!」

「七瀬さん、早く終わらせますよ。」

「らじゃ!待ってろよ~推し~!」


西野くんが・・・

デートしたいって・・・

ちゃんと誘って貰えるかな・・・

「私も頑張って仕事おわらそう!」


各々が定時に向けて、スパートをかけていった。

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