少女たちが、娘たちが、女性たちが活躍する物語です。女性だから何? とおっしゃらず、読んでみませんか。
ほーら、おまえらはこういう百合百合しいのが好きなんだろ?なんて作品が溢れている中、当作品は純粋な女性主人公とヒロインを中心とした正統派の物語でした。恋愛やラッキースケベのような下衆な展開はなく、憧れと尊敬が根底にある物語と、それを支える脇役たちの躍動感も素晴らしい。もちろん王道展開として王位継承や後継者争い的なドロドロ劇も押さえつつ、ボーイミーツガール的な部分もありつつ、そして最後は大円団での〆読み応えがあって心地よい余韻の残る秀作長編でした。