明かされない謎によって煽られる恐怖心

事故物件と呼ばれるものが現実にも存在している。科学では説明のつかないことも世の中にはある。
この作品において発生している事象というのは、ある一人の女性の霊によるものと説明されている。
その場所は現代の姥捨山。娘を持つ母親だけが死んでいく。
すべてを明かさないからこそ、ぞわりとした恐怖心も残る。順調にすべてが開示されていたようでいて、実は読者には明かされていないものがある。
その恨みは誰のものか。誰が誰を恨んで呪ったものなのか。
このぞくりとした読了後の感覚を味わって欲しい。ぜひご一読ください。

その他のおすすめレビュー

千崎 翔鶴さんの他のおすすめレビュー825