エピローグ 今日も頑張ってね、お兄さん♪

「お兄さん、起きて」


 胸元のそんな声に起こされる。


 ゆっくりと瞼を開けると、目の前の先の顔がニッと笑った。


「おはよ、お兄さん」


「あぁ、おはよう、紗季」


「うん。今日もお仕事なの?」


「あぁ、今日は重要な会議があるんだ」


「そっか……それじゃあ、よいしょっと……」


 紗季はベッドから立ち上がり、「ん〜!」と腕を上に伸ばす。


 そしてこちらに振り返ると、


「私が朝食作るから、もう少し寝てもいいよ」


「いや、そこまで……」


「ううん。お仕事って結構疲れるし、それに限界までエネルギーをチャージした方が、頭回ると思うよ」


 そう言って、にへらと微笑む。


「朝ごはんできたらもう一回起こすからさ、大丈夫だよ。だから、今日も頑張ってね、お兄さん♪」


 もう一度俺に布団を掛け直すと、彼女は寝室を後にした。


 

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年下幼馴染JKが癒してくれるだけの話 あげもち @saku24919

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