第16話 ミニチュアダンジョン

 今日は何事もなく仕事が終わったぞ。


 俺は晩御飯をコンビニで買って帰り、帰路に着いた。


 さあてガチャを廻しますか。俺はいつも通り今度は沢山廻したいので、千円札を十枚投入した。


 さあどんなものがでるのか?


 俺はガチャの機械に手をかけた。そしてダイヤルを何度も廻す。


 先日のトウカさんとの一件は良かった。

 お胸をもみもみできたからな。


 全て開けると、どれもあまりレア度が高くないものであるが、そこにはきらりと光るお宝が眠っているはず。


 まず一つ目と二つ目と三つめはUC、UC、Rだった。


 内容はというと……ただのメモ帳、ただのボールペン、ただのポイントカードだった。


 なんだこれ? ただのって全部についているが……一体


 なお説明を見ても一つを除いてわからない。


 メモ帳はメモ書きができるとしか説明が表示されない。


 ボールペンも文字や絵を書けるとしかない。


 ただ……ポイントカードは面白そうだった。


 ただのポイントカード


 効果説明……ただのポイントカード。買い物をしたときにこのポイントカードを出してポイントをつけられる。10円で1ポイントつく。100ポイント貯まるとフリーガチャを廻せる。


 ポイントを貯めれてなおかつフリーガチャを廻せるだと?? いったいこれは??


 俺はまだカプセルが残っているが、近所のコンビニでこのポイントカードを使ってみることにした。


 店員にポイントカードを見せたら何故かよくわからないポイントカードなのに使うことができた。


 そしてぴったり千円買ったのでポイントは100ポイント貯まっている。


 家に帰り、ガチャの機械にポイントカードをかざしたら、フリーガチャモードと出た。


 そしてガチャを廻せることになった。


 俺はおもむろにガチャを廻す。そして出てきたものはただのチョコレート。


 なんだこれ? ただのチョコレートにしか見えないが……


 だが説明を見るととんでもないことが書かれていた。


 ただのチョコレート

 効果説明……ただのチョコレート。食べると魅力が少しだけ上昇する。


 ステータス上昇系の食べ物だった。


 まさかこんなものが出るなんて。


 しかも一口食べたらなんか魅力が上がったような……なおチョコレートはまだ残っている。


 俺はとりあえず冷蔵庫にチョコレートを保存して残りのカプセルを開けることにした。


 四つ目、五つ目はC、UCで魔石、ただのトイレットペーパーだった。


 これも不明だトイレットペーパーも説明書きがない。


 魔石は魔力を蓄えた石としか書いてない。


 六つ目、七つ目、八つ目、九つ目はUC、UC、C、UCでただの段ボール、ただの漫画雑誌、ただの保護シート、ミザリーハンカチだった。


 ただの系のシリーズ多すぎだろ!?


 何でこんなに出るんだ?


 だがミザリーハンカチはなかなか使えそうだった。

 

 どうもこれで手を拭くと一瞬で汚れを落とすらしい。


 しかもステータス異常を回復する効果もあるとか。


 そして十個目……ここで確定演出がついに見えた!


 光り輝く銀色の輝きが見える。


 俺はおもむろに廻した。


 そして出てきたものはSRスーパーレアか。


 そして俺は驚愕した。


『ダンジョンカード ミニチュアダンジョン(初心者用)』


 俺はさっそくカードを実体化させた。


 そしてそこに現れたのはミニチュアのダンジョンだった。


 これはジオラマ? なんか色々とよく作り込まれていてまさにダンジョンといった感じだ。


 少しだけスライム的なモンスターの模型を動かして遊んだが、なんか飽きた。


 それよりミニチュアダンジョンって言うからにはダンジョンの中に入れないのかなと俺は考えた。


 ミニチュアダンジョンにボタンがある。


 俺はこれを押した。


 するとミニチュアダンジョンに入りますか? と脳内で選択を迫られた。


 俺はもちろんはいと言う。


 そして俺の姿は一瞬でこの部屋から消失したのである。


 迷宮という名の井戸に落っこちってしまったのだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る