第16話 会議

「では、会議を始める」

やや狭い部屋に私とバイトA~Cが並んで座っていた。

「マンネリ化をふせぐ為に、何かキャンペーンをやろうと思う。いい案があったら言ってくれ」

「はいはいっ」

いの一番に私が手を挙げた。

「2000円購入ごとにソフトクリームをあげればいいと思います!」

「うーん…他には?」

「ポテチ5種類買ってくれた人にソフトクリームをあげればいいかと」

「お前らソフトクリーム好きだな。まあうまいけども。でももっとこう、うなるような案はないかね」

「コンビニ前でティッシュ配ると言うのは?」

「初めてまともな意見がでたが、効果があるとは思えない」

「じゃあティッシュにソフトクリーム交換券をつけたら?」

「赤字か。赤字か。赤字に決まってるだろ」

「マスコットを発注してコンビニ前で立たせるのは?」

「うーんありきたりだが、あまり良い効果がでるとはおもわないなー…」

「じゃあマスコットがもってる風船をレジに渡すとソフトクリームが…」

「赤字か。お前らまじめにかんがえてるのか?」

「だって今食べたい物は冷たいジュースかソフトクリームしかないんですもん」

店長はうなった。

「そうだ、雨が降ったらソフトクリ―ム半額っていうのはどうだ。これならいいだろう?」

「ここ10日程、真夏日ですけど…」

「店長はせこいんですよ、もっとインパクトがないときませんよ?」

「正直スナック類が売れてない…これをなんとかしたいんだが…」

「じゃあスナック類にソフトクリームつけるしかないじゃないですか!」

「それだと赤字だ…だから折れても半額しか…」

「最初に食べた衝撃が、次につながるんですよ!」

店長とカナの間で電撃が走った。

「………考えてみる」

そういって店長は部屋を出て行った。しばらくしてバッグをもって女子も出て行った。

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