第5話 わかったこと

――――ステータス――――


【 名前 】マサヨシ・タチバナ

【 年齢 】29歳

【 Lv. 】1

【 HP 】5/5

【 MP 】4/12

【 能力 】鑑定☆ 空間ボックス☆ 気配遮断Lv.3

【 異能 】翻訳 ヘッドフォン アニマルヒール アニマルセラピー ???


―――――――――――――


まず1つ目は、単語をタップすると説明のタブが出てくること。多分これは鑑定スキルが作動しているのではないかと考えている。

試しに鑑定という文字に触れると、『物事の良否や対象の意味などがわかる。鑑定レベルが低いモノから高いモノに鑑定することはできない。レベルMAXにより、使用時のMP消費はない。』という説明書きが出てくる。


・ 空間ボックス …『異空間を開き、荷物を保管することができる。異空間のため時間の概念はなく、生物を入れることはできない。レベルMAXにより、使用時のMP消費はない。』

・  気配遮断  …『息を潜めるとこで気配や魔力を遮断することができる。このスキルよりレベルが高い気配察知や魔力感知に対しては無効となる。制限時間は8分。』

・   翻訳   …『マサヨシ・タチバナ特有のスキル。意思疎通のとれる相手であれば、誰とでも会話することができる。MP消費はなく、常時発動。』

・ ヘッドフォン …『マサヨシ・タチバナ特有のスキル。異世界の技術で作られた産物を脳内に取り込み、スキル化したもの。(以下閲覧不可)』

・アニマルヒール…『マサヨシ・タチバナ特有のスキル。MPを消費することにより、異世界で定められている動物という定義に当てはまるものを治癒することができる。』

・アニマルセラピー…『マサヨシ・タチバナ特有のスキル。MPを消費することにより、異世界で定められている動物という定義に当てはまるものの心を癒すことができる。』

・  ???  …『(以下閲覧不可)』


とりあえず全部見てみる。

突っ込みどころが多すぎるが、これは所謂チートというものなのかもしれない。

これは俺の時代が来たな!?と若干思わなくもないが、堅実に大人しく事なかれは正義をモットーに生きている為、とにかくバレない様にしなければと考えてしまう。

これについては、気づいたこと2つ目。

この鑑定や空間ボックスの横にある☆マークはレベルカンストのマークであることがわかり、かつ鑑定スキルはカンストしているようなので、おそらく俺を鑑定できる人間は少ないのではと思う。

いや、鑑定の上位互換のスキルがあるだとか、鑑定レベルカンスト同士が鑑定しあうとどうなるかについてはわからないが。でも多分、大丈夫だと信じたい。


そして3つ目。アニマルヒールとアニマルセラピーについてだ。

これは、俺特有のスキルと記載がある。

そして異世界で定められている動物という定義に当てはまるものという文章。

異世界とは多分、俺がいた地球ではないだろうか。

というのも、この特有スキルは俺が獣医を目指して勉強をしていたりだとか、社会人になってもそういった心得などを持っていたりした為に出来たスキルではないかと考えている。

勉強をしたといっても、高校の時にほんの少ししかやってないが。…記憶能力、処理能力、その他様々な能力が足りなかったのだ。みなまで言わせるな。

しかしまぁ、ちょっとした手当てなんかはインターネットで検索出来たし、会社で働きながらもそういった記事を読んではいたので、嘘は言っていない。許してほしい。


あとは単純に、この世界でも動物がいるかわからないし、そもそもアニマルという言葉もあるかすらわからない。

このアニマルとは地球の言葉でもある為、ここで言う異世界とは地球なのでは…という考えも若干ある。


でももし俺の生き方によってこのスキルが出たかと思うと、今までの行為も無駄ではなかったのかと救われる。

ありがとう異世界、ありがとうスキル様。


あと途轍もなくしょうもない事に気づいてしまったが、ヘッドフォン、お前さては『頭(head)』と『携帯(cell phone)』でヘッドフォンなどと言っているのか。

セルはどこに行ったんだ…最後にしょうもないギャグのようなスキル名に気づいてしまったようだが、無意識に入っていた肩の力が少し抜けたような気がしたので、ヨシとしよう。

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