第16話 秋葉は世那さんのことが気になるんです。

7/31(日)気温30度

・成瀬家午後21時 リビング

「ママ、お風呂空いたよ」

「わかったわ、秋葉はもう寝る?」

「うん、今日は動いて疲れたから寝るよ」

「そう、おやすみなさい」

「うん、おやすみなさい」

ガチャ

「秋は世那さんみたいな女の人がタイプなのかしら?」

「自分でもタイプかはわからないけど、少しドキドキした」

「ふーん、まあ世那さんすごい顔整ってるし、元気だしね」

「秋葉君は店長さんのほうがタイプだと思ってたよ」

「ぼ、僕は、、、」

僕は世那さんの笑顔を思い出す。やっぱりあの笑顔すっごい可愛かったなあ。

「やっぱり世那さん?」

夏帆さんがニヤニヤしながら聞いてくる。

「う、うん」

「そっかそっかあ、世那さんおっぱいおっきかったしね」

「更衣室で見たことがあるけどたしかに世那さんおっぱい大きいわね」

「彩希ねえ、見たことあるの!?」

「あんた、がっつきすぎ」

彩希ねえはあきれた顔で言う。

「そんなこと、ない」

「あらら~?秋葉、顔が真っ赤よ?」

「あんたがどうしてもっていうなら、今度家に遊びに来た時に二人きりにしてあげようか?」

「彩希ねえ、それってほんと!?」

「ええ、いいわよ?」

「けど、どうやって?」

「私に任せなさい、こういうのは早い方がいいわね」

そういうと彩希ねえは携帯で何かを打ち始めた。

「彩希ねえ?」

「ん?」

「早い方がって」

「あー、今誘ってみたのよ」

「何を?誰に?」

「世那さんに遊びに来ないかって聞いたのよ?」

ピロン

彩希ねえの携帯が鳴り携帯を確認する。

「あっ、世那さん遊びに来てくれるらしいわ」

「えっ、それっていつ!?」

「明日よ」

「明日!?」

「そうよ、世那さん明日は休みで暇らしいから」

「へ、へえそうなんだ」

「よかったね、秋葉君!」

「う、うん」

「だから明日ずっとではないけど2人きりにしてあげるから楽しみにしてなさい」

「うん」

「あれ、夏帆は帰んなくて大丈夫なの?」

「あー、言ってなかったけど明日までお泊まりさせてもらうことにしたから」

「え!?」

「迷惑だったかな?」

「逆よ!逆!迷惑なわけないじゃない!ずっといてほしいくらいだわ!」

「あははっ、ずっとは流石に無理だけどね」

夏帆は笑って言う。

「それなら明日、2人きりにするときに一緒にお買い物行かない!?」

「買い物かあ、いいね!行こ行こ!」

「やったー!じゃあ早速明日どこに行くか決めないとね!」

「そうだね」

「じゃあ今から私の部屋で考えましょ!」

「うん!」

「じゃあ秋、明日は私と夏帆は途中でいなくなるけどいい?」

「うん!」

「じゃあ私たち部屋に戻るから!おやすみ秋!」

「秋葉君おやすみ!」

「うん、おやすみ!」

ガチャン

僕も部屋に戻ろう。まさかこんなすぐに世那さんと遊べて、二人きりになれるときがくるなんて思ってもなかった。彩希ねえには感謝してるけど、今考えてみると二人きりの状況で果たして僕はまともにしゃべれるのだろうか。いや、僕は明日絶対に世那さんといっぱいお話して仲良くなるんだ!

「よし!もう寝よう!」

僕は部屋に戻り、すぐにベッドに入り眠ることにした。

一時間後・・・。

「うぅ、どうしてだろ、いくら目をつぶっても明日のこと考えちゃって寝れない!」

こういう時はどうすればいいのだろうか。目をつぶって一時間が経過してしまった。一回起きてリビングで勉強でもやろうかな?それとも彩希ねえの部屋に行って彩希ねえと夏帆さんに遊んでもらおうかな?いや、二人とも寝てるかな?うーん、どうしよう。、、、、決めた!リビングに行こう。

僕はベッドから出ると階段を下りてリビングに向かった。

ガチャ

「あら、秋葉?起きちゃったのかしら?」

「ううん、なんだか眠れなくて、、」

「珍しいわね、何か気になることでもあるのかしら」

「う、うん」

「そう、よければママに言ってみてくれない?」

「うん、実は彩希ねえのバイト先にいる店員さんのことで、、、」

「あの元気な店員さん?」

「うん、その店員さんが明日遊びに来るみたいなんだ」

「あらそうなの?」

「うん、それで店員さんのこと考えるとドキドキして、眠れなくって」

「秋葉はその店員さんのことが本当に好きみたいね」

「そう、なのかな?」

「ママはそう思うわ」

「そうなんだ、」

「ええ、だから明日が楽しみで眠れないんだと思うわ」

言われてみれば、明日のこと考えてると余計に目が覚めてくる気がする。

「どうすれば、眠れるかな?」

「ねえ、秋葉?」

「何?」

「秋葉が嫌じゃなければ、ママがねんねんよしてあげましょうか?」

ママはニコリと笑いながら聞いてくる。

「ね、ねんねんよ!?」

「どうかしら?」

「恥ずかしいよ」

「恥ずかしがらなくてもいいのよ?ママ誰にも言わないから」

なんだ、この展開!?ママにねんねんよしてもらえるのはめちゃくちゃうれしいけど、めちゃくちゃ恥ずかしい!けど、ママは黙っててくれるって言ってるし。今日くらいママに甘えたいな。まあいつも甘えてばっかだけどね。

「じゃ、じゃあお願いします、」

「うふふっ、じゃあ先に自分の部屋で待っててくれる?」

「うん」

僕は自分の部屋に戻り、ママを待った。

トントン、

「秋葉、入るわよ?」

「うん」

ガチャ

ママはパジャマを着ていて、いつもより胸が協調されていた。僕はママのパジャマ姿を眺めているとその視線にママが気づいた。

「秋葉?そんなにママを見てどうかしたのかしら?何かついてる?」

「べ、別に何も」

「そう?じゃあちょっと失礼するわね」

「えっ!ちょ、なにしてるの!?」

ママは僕のベッドに入ってきたのだ。

「なにって、ねんねんよするためよ?」

ママはまだ気づいていないが今僕のムスコは完全に斜め上を向いてビンビンになってしまっている。今僕とママは向かい合ってベッドに入っている。おっきくなっていることがバレたら絶対引かれる。なんとしてもバレることは避けよう。けど、なんだかママが近くにいると安心して眠くなる。

「ママぁ、眠くなってきたかも、」

「そう、じゃあ今からねんねんよしてあげるからすぐに眠れると思うわよ」

そういうとママは僕の肩をゆっくり優しくたたきながらねんねんよをしてくれた。

ねんねんよをされているとさっきまでビンビンに突っ張っていた僕のムスコはどんどん元のサイズに戻っていき、僕の意識もどんどんなくなってきた。

数分後・・・。

「すうぅ、すやすや、、、」

「寝ちゃったわね、お休み秋葉」

ガチャ

「あれ、お姉さん?」

「あ、夏帆ちゃん」

「秋葉君の部屋で何してたんですか?」

「ちょっと寝顔を見に来たのよ」

「そうなんですね」

「夏帆ちゃんはまだ寝ないのかしら?」

「あー、私は、、、」

ガチャ

「ちょっと夏帆、話の続きじゃない!明日のデートの場所考えて、、ってママ?」

「あら、彩希」

「ママ何してるの?」

「秋葉君の寝顔見に来ていたらしいよ」

「あーそうなのね」

「彩希はまだ寝ないの?」

「うーん、もう少ししたら寝るわ」

「そう、ママは先に寝るわね」

「はーい、おやすみママ」

「うん、おやすみ彩希」

「お姉さんおやすみなさい」

「夏帆ちゃんもおやすみなさい」

「って、あんたはどこ行こうとしてたのよ!」

バタン

彩希はそういうと夏帆を引っ張り自分の部屋に引き戻してしまった。

「あらあら、夏帆ちゃんも大変ねえ」

8/1(月)気温38度

・成瀬家午前7時 秋葉の部屋

ガチャ

「秋葉、7時になったわよ」

「ん~、うん」

「朝ごはんできてるからリビングに降りてきてね」

「はぁ~い」

そういうとママは先にリビングに行ってしまった。

僕、いつの間にか寝れていたのか。ママには感謝しないと。

「よーし、今日は世那さんと仲良くなるぞー!」

僕はすぐに階段を下りてリビングに向かった。

「おはよう、秋葉君」

「お、おはようございます夏帆さん」

あれ、なんか夏帆さん顔めちゃくちゃ疲れてない?昨日眠れなかったのかな。

「夏帆さん、彩希ねえは?」

「あ~、彩希ならまだ寝てるよ」

「そうなんですね、珍しい」

「彩希、買い物行くの張り切ってて、どこ行くか決めてたら寝る時間がすごく遅くなったんだよね」

「そういうことなんですね」

「秋葉、ご飯できたわよ」

「はーい」

「いただきまーす!」

僕は席に座り朝ごはんを食べ始める。ちなみに今日の朝ごはんはご飯、みそ汁、納豆、焼き魚だ。

「んーっ!今日の朝ごはんもおいしい!」

「そう、それはよかったわ」

数分後・・・。

「ごちそうさまでした!」

「はい、おそまつさまでした」

ママは僕が朝ごはんを食べ終わるとすぐにお皿を洗い始めた。

ガチャ

「おはよう、ママ」

「彩希、おはよう」

「あ、彩希起きた」

「夏帆、あんたいつの間に起きたのよ?」

「ちょっと前にね」

「はやいわねえ」

「彩希、朝ごはんできたわよ」

「はーい」

「秋葉君、今日楽しみだね世那さんに会えるから!」

「うん」

「彩希ねえ、世那さんって何時頃来るの?」

「10時くらいって言ってたわね」

「10時かあ、まだ来ないよなあ」

「ええ、まだ8時前だし」

「秋葉君そんなに世那さんに会うのが楽しみなのか」

夏帆さんは笑顔で言う。

「はい」

僕は自分でもわからないが世那さんのことが好きみたいだ。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る