第6話 作中に登場するモンスターや魔物について

~映画での描かれ方~

映画の世界でモンスターと言えば、モンスターパニックホラーで有名な「ゴジラ」や「ジョーズ」、「エイリアン」などでしょうか。

1体、または1種類の脅威となる存在「モンスター」に人類が翻弄されるお話です。


~特撮での描かれ方~

特撮の「ウルトラマン」などでも、映画とほぼ似たような志向で、ヒーローと敵対するモンスターが各話ごとに登場し、ヒーローと死闘を繰り広げます。


~神話での描かれ方~

神話の世界でも、ギリシャ神話の「ミノタウロス」や北欧神話の「スルト」、日本の神話では「ヤマタノオロチ」などは、ほぼ神と同等の存在であったり、神を滅ぼす力を持っている脅威的な存在として記述されています。


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上記のモンスター像と対照的な描かれ方をしているのがゲームや書籍で登場するモンスターです。


~ゲームでの描かれ方~

ゲームの世界では、モンスターイコール経験値・金稼ぎ・武器防具などの素材として、主人公たちに蹂躙される大量生産、大量殺りくの対象のような形で登場します。


~小説での描かれ方~

小説の中でも、モンスターは頻出するものです。

ロード・オブ・ザ・リングの「オーク」、その上位種の「ウルク」、サウロンが「ウルク」を魔改造して強化した「ウルク=ハイ」などが大量に群れて登場し、非常に好戦的で何度も主人公ご一行の行く手を阻みます。


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現実世界では、モンスターなどは存在しませんが、人類に脅威となるような動物は居ます。

猛毒を持つ蛇や昆虫、病気の媒介となるハエ、牙や爪、体格が強靭で人間に向けられるとひとたまりもないような猛獣・熊やライオン、アナコンダ、ゾウなどです。


これらの動物は、自らが置かれる環境と条件次第では脅威となる場合もありますが、人間に対して常に敵対的ということはありません。



現在カクヨムなどのなろう系で主流なのは、ゲーム的な描かれ方で、経験値・金稼ぎ・武器防具などの素材として何度も登場します。

古いファンタジー小説からもモンスターの日常的な頻出と、小説との相性が良いことは実証されているので、なろう系としてもモンスターは大量に登場して大量に倒される存在として出てくるスタイルが盛り上がっていることも頷けます。

主人公の成長と合わせて、適切な難易度の敵や脅威を与え続けることで、読者にも主人公の成長を実感させやすくするには、非常に有用でしょう。


映画や神話、特撮などの1体・1種類の脅威を掘り下げて、登場人物と敵対させ続けるには、それなりの文章力を要求されます。

ライトノベルの中では、深堀りされる存在は、ラスボスや、場面場面でのボスクラスのキャラクターにように、一般的なモンスターとは緩急のついた存在として登場します。


登場人物やキャラクターをどのように描くのが良いのか、どのように重要な場面を盛り上げるのが有効であるか、特に意識して書き分けると良いと思います。

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