第6話 昼休みでも、限度がある。

あの後も授業が続き、ようやく4限が終わった。


そして、俺は今、いつも昼飯を食べる、

安祐美、柚木、柳田さんに呼ばれたから職員室に行くということを伝えて、向かっているところだ。


‥‥‥いや、無視とか出来たよ?

でも、この前やった時、かなり怒られたからなぁ。


「はぁ、話は聞いてたんだって‥‥。

‥‥見てはなかったけど。」


まぁ、安祐美が可愛いかったしいっか‥‥。

そう思うことにしよう!

‥‥はぁ、行きたくない。


説教は長く、20分かかった。


「あの先生、要約って言葉知ってんのかな?」


この高校の昼休みは60分と、

昼休みの約3分の1がなくなった‥‥。


「はぁ、まぁ、悪いのは俺だしなぁ。」


そんなことを言っていると、

トントンと肩を叩かれる。


「達也せーんぱい!どうしたんですか?」


そう聞いてきたのは、後輩の中内由貴だ。


中内は髪をゆるっと、口調をゆるっと、

ついでに制服もゆるっとさせている可愛い女の子だ。


「なんだ、中内か。」


「なんだってなんですか!?

可愛い後輩が話かけたんですから、もっと嬉しそうにしてくださいよ!!」


「いや、だって、お前いつも俺に話しかけるじゃん。」


「うっ、まぁ、そうですけどー。

でも、嬉しそうにするくらいはしてください!!」


「はいはい、また今度なー」


そう言って、俺はいつも4人で昼飯を食べる教室に向かった。


「ちょっと、まだ、話は終わってませんよー!!」


そう言う中内を無視して着いた教室で、俺は4人と楽しく昼飯を食べようと思った、

‥‥そう思った。

もろもろのことと、5時間目は体育ということもあり、俺には時間がなかった。


うん、カッコつけてるけど、ただ昼飯食べ損ねただけです‥‥。

無視したバチでも当たったのか‥‥?


達也がそんなことを考えている時、1人の生徒はゆるっとさせた口調と制服を引き締めて


「達也せーんぱい‥‥私に‥振り向かないかなぁ。」


と、ポツリと一言。



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