夏の夜、コンビニで買ったアイス、知らない銘柄のタバコ

 夏の夜、偶然の出会いから始まった、恋の物語。

 25歳のちょっと疲れた青年と、18歳のいろいろ訳ありな少女。
 ふたりが出会い、互いに通じ合ってゆく様を描いたお話です。

 作中の表現を引くなら「流れとタイミング」によって結ばれていくふたりの物語。
 どこか青春映画のようなドラマチックな空気感と、詩的な雰囲気の読み口が独特でした。

 といって、単に幸せな恋のお話というわけではなく、むしろ結構大変な目に遭っていたりもします。
 少女の抱えた事情の、その深刻さというか複雑さ。
 独特の雰囲気が印象深い作品でした。