第4話 ぶっ壊れステータス

「ただいまー」

「お帰りーぃぃいって、何その恰好!?」

 私の恰好に容子まさこは、目を大きく見開き死人に出会ったかのような顔をしている。

 姉が、全身血まみれで帰ってきたなら驚くわな。

 私は肩を竦めてボス戦してたと告げたら、容子まさこに泣きながら説教された。

 説教の内容が、『お気に入りの白いシャツが台無しになった!』と超絶くだらない理由だった。

「そこは、姉ちゃんの心配をしてくれよ」

と言えば、

「馬鹿! それ一着三千円のシャツと違って高いんだから! 宥子ひろこは、殺してもしなないじゃん。シャツの方が大事」

と言い切られた。

 切ない。

 シャワーを浴び、服は洗濯機に放り込んでおいた。

 血が落ちるかは不明。

 洗ってダメなら処分するしかないか。

 シャワーから上がった私は、先程の戦闘でステータスがどれくらい変わったのか見ることにした。

「ステータスオープン」


---------STATUS---------

名前:ヒロコ(琴陵 宥子ことおか ひろこ

種族:人族/異世界人

レベル:30

職業:魔物使いテイマー

年齢:25歳

体力:73/125

魔力:200/200

筋力:85

防御:63

知能:108

速度:60

運 :600

■装備:バスタオル

■スキル:縁結び・契約テイム∞・剣術1

■ギフト:全言語能力最適化・アイテムボックス・鑑定・経験値倍化・成長促進

■称号:なし

■加護:須佐之男命・櫛稲田姫命

■ボーナスポイント:10000pt

-------------------------------


 これは、やはりあれか?

 エリアボスをソロで倒したから、一気にレベルが上がった的な感じなのだろうか。

 スキルに剣術が増えてるし。

 出刃包丁振り回しただけなのだが、あれが剣術だったら剣士に怒られるだろう!

 追加されたボーナスポイントという項目も気になる。

 冷蔵庫から缶ビールを取り出し、ソファーにどかりと座る。

 ビールに口を付けながらボーナスポイントの部分をタップした。

 ずらりと並ぶスキルの数に、サイエスではスキルをボーナスポイントを使って習得できるようだ。

「スキルと言っても色々ある上に、PTも結構かかるんだ」

 上を見れば億単位だし、下は1PTから取得できる物もある。

 今の私に必要なものは、索敵・隠ぺい・隠密・魔力操作・初級魔法・生活魔法くらいだろうか。

 PTも全て5Pで取得できるし取得しておこう。

 サイエスでは、誰もが持てるスキルだからPTも低いんだろう。

 スキル取得し直したステータスがこれだ。


---------STATUS---------

名前:ヒロコ(琴陵 宥子ことおか ひろこ

種族:人族/異世界人

レベル:30

年齢:25歳

体力:73/125

魔力:200/200

筋力:85

防御:63

知能:108

速度:60

運 :600

■装備:バスタオル

■スキル:縁結び・契約テイム∞・剣術1・索敵0・隠ぺい0・隠密0・魔力操作0・初級魔法0・生活魔法0

■ギフト:全言語能力最適化・アイテムボックス・鑑定・経験値倍化・成長促進

■称号:なし

■加護:須佐之男命・櫛稲田姫命

■ボーナスポイント:9970pt

-------------------------------


「ですよねー! ちくせう」

 スキル取得しても最初はレベル0だよね!

 期待通りだね!

 『糞ったれ』と心の中で毒づきながら、ビールを啜った。

 スキルに関しては、鍛錬あるのみだろう。

 しかし、何気に運が高い。

 悪運なのか幸運なのかよく分からない。

 エリアボスにレベル1でエンカウントしてる時点で最悪なのだけど、生き延びてことは幸運なのかもしれない。

 運に関しては、一旦保留にしよう。

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