少子高齢化社会

@kawata0723

第1話 日本

20XX年 日本の年少人口は2000人を切り、高齢人口が人口の9割以上を占めるようになった。働き手が減少し、食べ物もろくに食べられない。食べられるものさえ少ない。人々はゴミを漁って食べていた。

さらに、首相へ対するデモが日本各地で起きていた。


そこでA首相は、地球爆破計画を企てた。

地球ごと爆発させて全てを無にするのだ。

A首相は「この計画が成功すれば、爆発した地球のカスが集まり、再び、地球のような惑星ができる。そうして間違っていた地球を今度こそは正しい地球へと戻すのだ。」と秘書のB氏に述べていた。


「そんなことをしたら首相までも死んでしまいます。もし新しい地球ができても首相の思い描く世界は実現できません。」と秘書は言った。

「ただ、今回起きた食料戦争で多くの人々が無くなり、日本も参加せざるを得ない状況に変わっています。私は地球爆発計画に反対はしません。」と続けた。


「では、判断は君に任せよう。明日の午前10時にこのスイッチを押すのだ。そうしたら全ては終わる。」と首相は秘書に告げ、部屋を後にした。


秘書は葛藤した。本当に私の手で全てをなくしていいのだろうか。だが、もうやるしか選択肢はない。こんなことを考えている間に次の日となった。


10時になり、秘書は手を震わせながらスイッチを押した。首相はそれをリモートで見守っていた。


ズバババーン!!!

激しい爆風と共に、全てが無くなった。

皆粉々になった。

だが、一人体の形を保ったまま無傷で宙に浮いている人物がいた。


首相Aだった。

首相Aは、神だった。この世の全ての創始者だった。「地球という星は豊かであったのに、人類の醜い争いによって大きく変わってしまった。」と首相Aは言った。

全ては神がこの地球をやり直すためだったのだ。



それから数十億年たって再び地球のような星ができた。


そこには過去に見覚えのある光景が広がっていた。森林は破壊され、核爆弾が飛び交う世界。



地球は何をしても変わらないのだ。

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