無口な野郎に大爆笑茸のステーキ
あーっはははは。あーっはははは。
あんのクソドワーフジジイはどこだ!
~寡黙な冒険者 ソルド~
大爆笑茸はその名の通り、欠片が口に入っただけで、勝手に体が大爆笑してしまう毒キノコだ。
といっても毒性はそこまで高くはない。イタズラ用の道具を扱う店で買えるはずだ。
また、とても美味しいキノコとしても有名で、とあるドワーフが所有する湿った鉱山でとれるこれは高値で取引される。
この大爆笑茸の大爆笑する成分をどう取り除くかが長年の課題だったが、とある錬金術師が、リガンの酢で処理するといいことを発見。
リガンは、黄色い皮にしっかりとした果肉な、食用で甘い果実だ。この果実の成分が笑いの成分を消すということで、一気に人気の食用キノコとなった。
まあ、この酢で処理せずにお高くとまった嫌いな野郎に食べさせて大爆笑させるのも悪くない。
以下に大爆笑茸のステーキの製法を記す。
材料・大爆笑茸のかさ
・リガンの酢
・リィモのしぼり汁
・香辛料
・食用の油
作り方
・キノコのかさを浅く大きな器に入れ、油以外の全ての材料を混ぜた漬け汁に漬けるこの時、リガンの酢が本当にそれか確かめておく。悪戯好きの奴がただの酢と入れ替えてるかもしれないから。
・途中ひっくり返しつつ、両面をじっくり20分ほど漬け込む。色が黒っぽくなってくるが、これはしっかりと大爆笑の成分が抜けていることの現れ……らしい。
・中火程度の火で両面を焼く。10分ほど焼けば美味しい歯ごたえが残りつつしっかりと火が通る。ちなみに、このステーキの歯ごたえはペガサスの肉質に近いらしい。
・塩コショウで頂く。熱々で食べられたら最高だ。
以上。
食べ物で遊ぶのはほどほどに。しっかりと毒抜きをしていただこう。また、ただの笑い茸にはこの毒抜きは通じないので注意。
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