私の中の歌姫

私には感動して泣いてしまう歌が何曲かあります。


そのうちの一曲を歌う、私の中の歌姫がいます。

女性ボーカルをあまり聴かない私がループでいつまでも聴いていられる、数少ない方でもあります。


Coccoです。


初めて聴いたのは、音楽番組で『強く儚い者たち』という曲でした。

めちゃくちゃ衝撃的でした。こんな感性で歌う人が、作詞をする人がいるのか! と。


曲調がやさしい感じなのに、めちゃくちゃ抉ってくる感じに心をつかまれました。

この曲には人の心の変化、弱さ、強さが的確に描写されていると思います。初めて聴いてから20年以上経って聴いても、まったく色褪せません。


hideちゃんもCoccoを目に留めていたんだよなぁ……。




さて、冒頭に書いた『私には感動して泣いてしまう歌』は「Raining」です。

この曲は『怖い』という感想も聞きますが、私には解放と癒しの歌に聴こえます。


母からの解放の証としておさげを切り、その主人公が深く刻まれたしがらみから解放され生きて行こうと決意する歌、そう聴こえます。


この感情を言葉にするのはとても難しいですが、生きることに光を見出した主人公の感動と戸惑いを感じてほしいなと思います。


クラスメイトにとったら理解不能な主人公の言動。けれど、彼女にとっては大きな変化の、大きな決意の瞬間だったのだろうなと、思ってしまうのです。


こんなに、

「生きていいていいんだよ」

と言ってくれる、やさしい歌は他に知りません。


……ああ、私もこんな作品が書けるようになりたい。



「樹海の糸」も名曲だなと思います。

愛を歌っているのに、『憎しみ』と表現する。とっても好きです。

きれいだけを書き綴る愛は嘘くさくて仕方ない。人間の感情ってドロドロしていて、よほど蒸留しないとキレイなんて残らないと思うんですよね。まぁ、そうして残るのは1%あればいいんじゃないでしょうか。

……くらいの感覚なので、この別れの歌が大好きです。本当に大好き同士だったんだろうなぁ。(でも別れる切なさなんて萌えです)


「水鏡」もいいです。

出だしとラストの『ラララ』がいいです。こんなに落としてくれる『ラララ』Coccoだけじゃないでしょうか。

しかし、こんなに『失恋はボロボロになる』と叩きつけてくれる歌ってあります? って思ってしまいます。

思い出は美化されるんだという表現がすばらしすぎる。Coccoの語彙力、表現力って凄すぎます……爪の垢ほどでいいので、本当にほしい才能です。



Coccoを味わうなら「カウントダウン」「けもの道」「My Dear Pig」を一推ししておきます。

……もう、大好きこの歌姫。



さて、私が推した時代のCoccoは『歌手』でいることを拒み、絵本作家となり、ボランティア活動を経て、また音楽へと戻ってきました。

まぁ、元々、音楽をしたいと思っていた人ではない……っていうのがまた、すごいところですよね。


音楽に戻ってきてくれたCoccoは、笑顔で歌ってくれているのが印象的です。

「初花凛々」のCDジャケットは衝撃的でした。Co……Coccoが、笑って……い、る?

幸せそうな彼女に動揺しつつ、また歌ってくれることに感謝しました。


「初花凛々」も笑顔で歌っていますが、「Drive you crazy」を歌う彼女がとてもかわいらしいので、是非見て頂きたいです。


あの歌声と歌っているときの不安感とのチグハグも大好きでしたが、色々乗り越えて戻ってきてくれた彼女もめちゃくちゃ好きです!

きっと、いい人たちにたくさん彼女は出会ったんですね……私はそれもとてもうれしいです。


「絹ずれ」はカッコいい感じです。名曲です。この全身で歌う感じがとても好きです!

ああ! 私の歌姫~!!!!!




今年の曲「光溢れ」は、『Coccoならでは』の光が溢れる感じが最高です!

……ううう、こんな彼女を見られるようになるとは……昔はまったく想像できなかったなぁ……。やっぱり、生きるってすてきなことですね。




Coccoは英語もきれいで聴き惚れます。

これからもたくさんの曲を作成し、歌ってほしいです。

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