第5話

家に帰った紗綾。

[ただいま。]

[おかえり、紗綾、今日は買い物

どうするの?]

[有るなら行くよ!]

[じゃあ少しだけど、お願いね!]

[あいあいさ~。]

[本当に変な子だね?]

スーパーに行くと、やっぱり加賀を

捜す紗綾。

(あっ、いた!やっぱり、あれだけ

では足りないんだ!よし!明日は

みんなに必ず、お願いしよう!)

紗綾は買い物を済ませて帰った。

[紗綾、最近どうして買い物に

行ってくれるの?]

[う~ん、ダイエット!]

[そんな事、言って食べてるじゃ

無いの!]

[大事なのは気持ちの問題!]

[ふ~ん、解んない子だは、自分の

子ながら!]

そして、ご飯を食べると部屋に戻る。

(今日は、ちゃんと勉強して早く

寝よう明日、寝坊したら大変だから。)

翌日

(よし!今日はちゃんと起きれた!)

学校に行く紗綾。

学校に着くと直ぐに加賀を捜す。

(何時もと変わらない様子だ!)

それとは対照的に日増しに仲良く

なる、やちゅーと純香、けーんと

満里奈だった。

(加賀も、せっかくの、イケメン

なんだから彼女でも作れば良い

のに!)

おせっかいな紗綾。

そんな時、紗綾は加賀が高校へは

行かずに就職すると言う話を偶然

職員室の前で聞いてしまった。

(嘘だーどうして?加賀君の成績

なら余裕で何処の高校にも行ける

のに、加賀君の家は一体どうなって

るんだろう?)

疑問だらけの紗綾だった。

その後も、加賀は何時もと変わらない。

それが紗綾を、一層不安にした。

給食の時間

[満里奈、ゆりな、純香、パンと

牛乳を私に、ちょうだい!お願い!]

[いいよ!]

と、ゆりな。

[でも、そんなに、どうするの?]

と満里奈。

[本当に!]

と純香。

[ごめん、ちょっと!]

[出たよー紗綾の、ちょっとが!]

と3人。

紗綾は、それを全部、袋に入れて

加賀に持って行った。

[これ持って帰って!今、私の友達も

ダイエットしてるから協力して!]

[ありがとう。]

と、カバンに入れた。

[ねぇ、紗綾、何やってんの?]

と、ゆりな。

[うん、ちょっと!]

[だから、その、ちょっとが怪しいん

だってば!]

と満里奈。

[怪しいー。]

と純香。

[なんだ?なんだ?]

と3人。

[もう、何でも無いってば!]

そこに又やちゅー達が、やって来る。

[あれ?お前達パンと牛乳は?]

[今ダイエット中なの!]

と、紗綾が、ごまかす。

[美しくなるには努力が必要なのよ!]

と満里奈。

[解る?あなた達に!]

と純香。

[そうよ!女の苦労が……]

と紗綾。

[お前達、熱でも有るのか?]

と、やちゅー

[何、言ってんのよ!有る訳が

無いでしょう!]

と紗綾。

[じゃあ気持ち悪い事を言うなよ!

頼むから!]

と、けーん。

[何よ、それ!]

[お前達が痩せても何も変わらないぞ!]

竜と愛甲。

[そう、そう。]

やちゅーと、けーん。

[もう覚えてなさいよ!後で後悔

するからね!]

と女子4人。

こう言って、じゃれ会う毎日が

楽しい時間だった。

(加賀君も、せめて友達位は、作れば

良いのに。)

とことん、おせっかいな紗綾。

夕方、家に帰るとスーパーに行く

のが日課になっていた紗綾だった。

店内を捜したけど加賀の姿は無い。

(そうだ、今日4人分を持って行った

から買い物しなくて良いんだ!

良かった、良かった!明日も、持って

行こう!)

家に帰る紗綾。

そして、じゃれ会ってばかりの8人

だが、いよいよ入試を向かえる。

[おい、いよいよだな!今日あの

サテンに集まろうぜ!]

と呑気なやちゅー。

やちゅーは野球を部活で、やって

いて推薦を貰ってるので入試は

形だけ見たいな物だった。

でも結局、みんな集まる。

[やっぱり、みんな来たねー!]

と紗綾。

[今さら悪あがきしてもなー

しょうがないしな!]

と竜。

[そうだよ!日頃から俺達はな?]

と愛甲。

[もう後は神頼みだけだ!]

と、けーん。

[本当に、あんた達は、しっかり

頼みなさいよ!]

と紗綾。

[おーっ!]

と男子達。

入試当日

紗綾は、ゆりなと同じ志望校だった

ので2人で行った。

[じゃあ、ゆりな頑張ろう!

終わったら、ここに集合ね!]

[うん、紗綾、頑張ろう!

じゃあね!]

初日が終わった。

ゆりな、との待ち合わせ場所に行く。

[ゆりな、お待たせ!どうだった?]

[何とか、行けたかな?紗綾は?]

[一緒、何とか行けたかな?だよ!

じゃあ後1日頑張ろう!]

[紗綾、明日も一緒に行こうね!]

[うん、じゃあ又、明日ね!]

入試2日目

[じゃあ、ゆりな終わったら又

ここに集合ね、頑張ろう!]

[うん、頑張ろう!]

そして、やっと入試が終わった。

[ゆりな、あの何時のカフェ行く?]

[そうだね、やっと入試も終わった

んだから行こう!]

[じゃあ着替えたら速攻で行こう!]

[うん、じゃあ又後でね!]

[了解!]

そして紗綾と、ゆりなはカフェに

行った。

[みんなも誘いたかったけど私達

携帯を持って無いもんね!]

[今時の中学生は全員、持ってる

よね?紗綾は何で駄目なの?]

[お母さん家に居るからテレビを

見て携帯の悪い情報ばっかり頭に

入ってて、でも高校に入学したら

買って貰えるんだけどね!]

[一緒だね!まぁー親からしたら

心配なんだろうね!]

[そうだね!]

すると、やちゅーと、けーんが

入って来た。

[やちゅー、けーん。]

と呼んだ。

[さーや、ゆりな、お前達は何で

2人で来てんだよ!]

[そう言う2人こそ!携帯が無いから

連絡が出来ないでしょう?]

[さーや、お前は本当にバカか!

家の電話にして親に伝言を頼めば

いいだろう?]

[そうだね!でも、やちゅー、その

頭の良さが、どうして勉強に活かされ

無いのか!わたしゃー本当に残念

だよ!]

[うるさいわ!]

すると入試が終わった満里奈と

純香、竜と愛甲と全員が揃って

しまった。

[結局みんな集まっちゃったね!

考える事は一緒だね!]

紗綾が嬉しそうに言う。

[でも、こうして集まって遊べる

のも後、少しだな!]

と、しみじみ愛甲が言う。

普段、落ち着いている愛甲が言うと

ダメージが大きかった。

急に、みんな、しんみりしだした。

[おい、おい何を、しょんぼりと

してんだよ!残り少しだから

思い切り楽しもうぜ!]

と、やちゅー。

[そうだね!中学生活を最後迄

満喫しようよ!]

と、紗綾。

その後は何時の8人に戻り賑やかに

過ごした。

後は合格発表を待つのみの8人。



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