37話 ビッグバンベヒーモスのシチュー

37話 ビッグバンベヒーモスのシチュー


一応ギルドにいって正式にランクを認定してもらう事になる。


聖一、マホ、シャマがギルドに来ている。



巨乳の受付嬢が胸をプルプルさせている。


「聖一さん!あなたを山級殺し冒険者に認定しますぅぅ。凄すぎですぅぅぅ!」


「うん、ありがとう。でも俺一人じゃないんだ。マホにシャマ。そしてジャイとムスメ。それからアントの一族にハイエルの一族にハネビの一族。武器を作ってくれたスミフ。そしてギルマ率いる冒険者部隊に大工さん達。皆で勝ったんだ!」


「聖一…。」

「聖一さん…。」


俺だけの功績ではないんだと主張する聖一に胸をプルプル震わせる受付嬢。


そして恥ずかしがるマホとシャマ。


「感動ですぅぅ。ではマホさんシャマさんにも山級殺しの称号を。一緒に討伐された他の方々で冒険者登録されている方々はワンランクアップさせてもらいますぅぅ。」



マホとシャマも山級殺し冒険者として認定すると、胸をプルプルさせながら言う受付嬢。



「私が山級殺し。こ、こ、こ、こんな日が来るなんて。お、驚きね。」




遠い遠い夢だと思っていた山級殺し冒険者に自分もランクアップしたと聞いて興奮するマホ。





「私が山級殺し冒険者だなんて凄すぎでありますです!!手汗が溢れ出るでありますです!!」


なんとなく登録していただけなのにこの世界の最高ランクの冒険者だと言われて焦るシャマ。


(フフフッ。マホとシャマは山級殺し冒険者という前代未聞の地位に驚いてるな。)


「お、お、おめでとうございますぅぅぅぅ!」


最後に服のボタンが弾け飛びそうなくらい強烈に胸をプルプルさせる受付嬢。


(くっ!この攻撃力ビッグバンベヒーモス並だ。)







ギルドをあとにして素材をどう使うかジャイとスミフを交えて喋る。


「ビッグバンベヒーモスは討伐できたし魔物の発生数は落ち着いていくけど、まだ魔物は発生するから素材を使って武器や防具やアイテムを作れた方が良いよなー。」



「う~ん。そうじゃな~。ビッグバンベヒーモスは自己再生能力が高かったから心臓でハイポーションを作れるかもしれないのじゃ!」


「あとは皮だけど、防具の表面になめして魔法攻撃を緩和させたり衝撃を吸収してくれたりする効果が見込めると思うよ。だから今使ってるみんなの防具に付属でくっつけれるから聖一、マホ、シャマ、3人とも防御力がかなりアップすると思うよ!!」


(超回復薬に防御力アップか。これはすごい。)


「最高だな~!」



「爪も牙も最高の品質だから、最高級の武器が作れるよ。熱を放つための袋が内蔵にあるはずだから、そこを結晶化して世界樹の持ち手に付与すれば高温のエネルギー放出ができる武器を作れると思うよ。まあでも高温の能力付きの武器は作れても三個かな。」


「3個か。じゃあ長めのダガーと杖と弓にできるかな?」


「つ、つえ?」


「ゆ、ゆみ?」


マホとシャマが嬉しそうに恥ずかしそうにしている。


「聖一、マホ、シャマ用だね?」


「そうだ!マホは魔力に乗せれば高温のエネルギーを放てるように、シャマは精霊の矢に高温を乗せて放てるようにしてくれ!」


「うーん。多分できる!!」



(す、すげー!!そして俺はヒートサーベルのように敵を高温で溶かしながら切ったり、ダガーを刺した内部に高温エネルギーを放出したい!)


「聖一のダガーには切断の補助として刀身に高温をまとえるようにと、あと突き刺した魔物の内部から破壊できるように剣先から放出もできるようにしとくね。」


「おぉ!テレパシー?!それで頼む!!」



「うーん。ただね~。」


スミフが浮かない顔をしている。


「せっかく爪と牙が大量にあるのに扱える鍛冶士がワガマチには僕だけなんだよ。たくさんいれば冒険者で購入したい人用とか国の防衛部隊に卸せるようたくさん作れるんだけどね。」


「ふむふむ。」


(なるほどねー。素材はたくさんあるけど扱える人が一人しかいないから我々パーティーに供給するので手一杯ってことか。どうしよ。)






聖一とスミフが考えを巡らせているとジャイが満面の笑みで喋り出す。




「あとお肉は~、うん食べてみようなのじゃ!ムスメー!今日はビッグバンベヒーモスのお肉でシチューなのじゃ!」


「はーい!わかったんだから!!」



外でビッグバンベヒーモスの肉を少しだけ取り出し、今日食べる分をカットする。



トロトロになるまで煮込んで完成。


「完成なんだから~。」



ビーフシチューならぬビッグバンベヒーモスシチューを一同いただく。



「いただきまーす!ん??うまい!なにこれ!トロトロにとろけるぞ!!!!!A5ランクもびっくり!!マグロと牛肉と豚肉と鶏肉を足して割らないような味だ!…いや俺なに言ってんだよ!!」



皆ほっぺたがとろけている。


「おいひいぃぃーん。」


マホがとびあがっている。


「えぇーん!美味しすぎるです!」


シャマは泣きながら食べている。



(皆喜んでくれて良かった。)



皆でわいわい食べていると扉がノックされる。


マホが出る。


「はーい。」


「郵便です。王都からの手紙で急ぎだったので夕方なのにすいません。じゃ、僕はこれでー。」


配達員がさっといなくなる。


「手紙よー。」


(手紙?誰からだろ?)


「ふむ。誰からでなんて書いてあるのじゃ?」



「読むわよー。この度はビッグバンベヒーモスの討伐ご苦労である。そして山級殺し冒険者への昇格の件、心より祝福する。この度労いと祝いをかねて城へ招待する。……だってさ。」


「ん?マホ?誰からなんだ?」


聖一はマホに聞く。


「えっと……ワガクニの王キングより。」


「お、お、お、王様~!!」



(王様から手紙!しかも呼び出しなんていったいどうなっちゃうんだ??無礼働いて死刑とか言われたらどうしよう。グスン。)

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