第39話 研究 × 仮装パーティーをしましょう

『英人は、何か面白いことを求めているだろう。だから、こちらから何か面白いことを提案すれば、きっとアメリカに来てくれるわ』

クリスティーヌとアンナは研究結果から、上記の結論に達した。


その前提で彼女たちなりに考えた。


自分たちの魅力を1番アピールできるのは特殊メイクであり、全員も他の何かになれる。

撮影にも使える。


これを総括した結果。


『仮装パーティーをしましょう。英人にも招待状を!!!』


「面白いっ! こちらに特殊メイクのアドバンテージはあるものの、英人がどんな姿で来るのか楽しみすぎる」

リンがやる気になったので、クリスティーヌとアンナの意見は採用された。


まず最初に、英人への招待メッセージを全員で作った。


『仮装パーティーへのご招待 eightersより』


また、2時間かかった。


今は誰が何に仮装するかを相談中だ。


クリスティーヌとアンナは美しいものを探している。

「サキュバス、エルフ、吸血鬼、魔女、フェアリー辺りがいいかしら?」


「やっぱり英人には、可愛いとか綺麗とか思われたいものね」


「別に特殊メイク使わないコスプレレベルでもいいのよね?」

サラが確認する。


「せっかく2人がやる気なんだし、特殊メイクしてもらえばいいんじゃない?」

セレナが楽しそうに返す。


みんな各々悩んでいる。


タラータは当たり前のように最初から決まっていたようだ。

「僕はもちろんミイラにするよ」


「「どんだけミイラ好きだよっ!」」

スーとオイトが、一緒に突っ込む。


「僕はハーフ会でもしたし、狼男かなあ」

ドゥーエも決めたようだ。


「僕は自分のRootsでキョンシーかなあ。」

スーは、なかなか面白いところをついてきた。


「なら、僕もフランス語源ともいわれているし、ゴブリンにしようかなあ」

と、サンクが言った。

「へぇ、ゴブリンてフランス語源だったんだあ~」

ドゥーエが感心している。

「まあ、諸説あるみたいだけどね~」

有名だし、そりゃあそうか。


「スペインはカーバンクルとかサラマンダーが有名だけどなあ。まだ、誰もドラゴン系いないし、ドラゴニュートにしようかなあ」

セイスも決まったようだ。


「ポルトガルはcocoが有名だけど、謎過ぎるからどうしようかなあ」

オイトは悩み中だ。


「じゃあ、僕はメジャーだし、ドワーフにしよっかなあ」

チルも決めたようだ。


「よしっ、僕は妖狐にするよっ。美男子イメージ!」

オイトが言うと、みんな笑った。


「ワンはどうするの?」

ドゥーエが最後に聞いた。


「僕は赤鬼かなあ。鬼神的なのがいいなあ」

ワンは自分の仮装よりも、英人の仮装が気になっている様子だった。


「大体決まったみたいね。衣裳で表現したほうが良さそうなものもあるから、エミリオお願い、ルーカスに相談して、服飾デザイナー選定して」

クリスティーヌが的確に指示する。


「ミイラは包帯からの露出度上げて、皮膚の乾燥している感じの所に力をいれようかしら。

狼男も人間感は出したいから、2/3ぐらいは表情もわかるように残したままで」

アンナが、思考をはり巡らせる。


「ゴブリン、ドラゴニュート、ドワーフは特殊メイクをしたことあるからお手のものね。キョンシーは虫食いぐらいは表現しましょうか」


「妖狐、赤鬼は私たちのレパートリーにはないから、想像つかないわ。研究するしかないわね」

クリスティーヌとアンナが目を合わせた。


女性陣は最後まで決まらなかったため、どうせならと、当日まで男性陣には内緒にすることにした。


「「「「みんな期待しててねっ!」」」」

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