✾人ならざる存在

俺は店員のありがとうございましたという声を背に俺が通う桜美夜高校に向かっていた。あと少しで校舎が見えてくるという所でソイツは居た。車道を挟んだ俺が居る反対側の歩道にボロボロの服を着て所々血が滲んだ肌をした霊が居た。

なんで…ここに。そういえば少し前に交通事故で車に轢かれた人がいたって噂になってたけど…まさかこいつが?なるべく見ないように…普通にやり過ごせば大丈夫だ視えてないフリをしていれば気付かれないだろう。そう自分に言い聞かせて横断歩道を渡ってソイツのいる方に向かっていたがバッと急に顔を合わせてきた。

「オマエ…ミエテルナ?ナァ…ミレンガアルンダオマエのカラダカシテクレヨ」

くそっ…バレた。どうする?学校に逃げ込むかそれとも他の場所に逃げるか?ここら辺で神様に近い場所なんかあったか?

俺はとにかく学校から反対側の来た道を走って戻った。

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