次の日

 あ、来たわね!


 どうしたの? 今日はアナタが元気ないじゃない。



 言いたくないの?



 それじゃあ今日は、私が嬉しかったことを話してあげる!



 私の幸せパワーを分けてあげるわ!



 今日ね。お姉ちゃん先生が私と一緒に遊んでくれたの!



 これってすごいことなのよ?



 だって普段は、みんな平等に接してあげなきゃいけないから、誰か一人を特別扱いはしないの。


 それが、今日はいっぱい遊んでくれたわけ。



 それに私を抱きしめてくれたの!



 嬉しかったなぁ……。



 どう、アナタも元気になってきた?



 そんなこともなさそうね……。



 分かったわよ! じゃあ私が元気にしてあげる!



 思っていること言うわよ?



 い、いい?



 ……緊張するわね。



 あ、あのね。



 私、アナタが来るまで誰ともお話したことなかったし、こうやってお話する時間がすごく楽しいの。



 アナタがいない時は、アナタのことばかり考えてる。



 今頃何をしてるのかなぁとか。


 誰かと一緒にいるのかなぁ……とか。



 ずっと考えてる。



 だからね。友達になりましょう?



 顔こっちに向けてよ。



 ほら、好きのしるし。



 ……窓ガラスのせいで届かないわね。



 ちょっと笑った?



 良かった。



 これで元気出たわね!



 あ、そういえばアナタに教えて欲しいことがあるの。



 目から水が出るのってどういう時?



 お姉ちゃん先生ね、私と遊んでた時に目から水が出ていたの。



 あれってなんだったんだろう?



 もーなんとか言ってよ!



 まぁいいでしょう。アナタは恥ずかしがり屋だからね。



 アナタもがんばってね。



 またね。

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