第9話 対魔士

安倍晴明たち、陰陽師が参戦したことで私たち漆黒の銀翼はある依頼である場所にむかっていた、そしてその組織には私と妹の光の錬金術師である伊奘諾雷羽と家柄で関わる人物がいるということもだ、誰も近づかない山奥にあるという対魔士の養成する学園にむかう私と妹の雷羽、黒斗、神威の4人というのもまずこの依頼じたいは妖怪側の鴉天狗機動隊が直々に受けた依頼だからだ、そしてこの誰も近づかない山奥にあるという対魔士の養成する学園にむかう前、私達は司令室で司令官と妖怪側の妖怪の長であるぬらりひょん、黒斗が契約し能力を移植手術した八咫烏、私が契約し能力を移植手術した酒呑童子、神威が契約し能力を移植手術した鴉天狗と今後の方針について話していた、というのも陰陽師、そして安倍晴明が私たちの存在を他でもない脅威と捉えて行動していたからだ、これにより私たちの依頼からもらえる給料が激減したからだ、司令官は「安倍晴明か、やはり陰陽師も動き出してきたか」と言った、黒斗は「今の俺たちの実力では遠く陰陽師にはおよびませんよ、そしてもちろん安倍晴明にも」と言った、彼だけが安倍晴明と戦ったから言えたのだろう、そしてこの状況の打開策を酒呑童子が依頼というかたちで言い出した「陰陽師だけが組織としてあるわけがないだろう。俺は一度、対魔士の連中に連絡とってみる」とそして今に至る、酒呑童子が対魔士と呼ばれる組織とはいい関係をきづいていたということを私が知ることになるのはこれから先の話だ、何とか山を登りきり対魔士の養成する学園に入ることができた私達、そしてそこには制服の学生や雑誌にのっているグラビアアイドル、ギャル、キャリアウーマンなどの姿があった、学園の門の前には鬼の仏像が二体置いてあった、誰かが私達にむかって歩いてきた、赤い髪のロングヘアに深紅の燃える炎のような瞳、金色の鷹の髪飾り、そして黒色と赤色のラインがはいった制服、肩にはアゲハ蝶の紋章が施されていた、そして黒色に赤色のラインがはいったニーハイソックス、そして何故か私は感覚でわかった伊邪那美家の人間だと酒呑童子の能力すらまだ私は使っていない、そしてやはり神威と私だけが確かにそのことを感じている、黒斗ににむけて彼女は突然、手にもった日本刀で炎の斬撃を遠距離から放った、そして黒斗も手にナイフを構え大気のプラズマを集めて巨大なプラズマの剣をつくりだしてその炎の斬撃を綺麗に一刀両断して斬り裂き爆発させた、黒斗はその手にもったナイフの手応えを感じて「俺たちと同じ世界を紡ぐ存在なんだな、あんたも」と言った、すると彼女は手にもった日本刀を納め「ええ、そうよ皮肉ね伊邪那美家の人間が妖怪側の酒呑童子の力を手にするなんて」とそしてどことなく優等生に感じる彼女の言葉の言い方、聞き覚えは確かにあった、雷羽が錬金術師になった要因は彼女にもあるからだ、何より家に囚われず枠にはまらないのが私と雷羽のモットーでもある、だが伊邪那美家の誰しもがそうとは限らない、対魔士という道を彼女が選んだのは自分にも誰にも厳しくあるためだ、私は彼女に「最初の挨拶がこれ?こっちも今は陰陽師に絡まれててね暇じゃないのよ、依頼の給料も減っちゃったわけだし」と彼女は「そうなんですね霊羽さん、おそらく私達も安倍晴明にはすでに目をつけられていると思います。契約した酒呑童子のほうが安倍晴明とも互角だということも酒呑童子から聞いております」と相変わらず自由人だな酒呑童子はまぁ、そうでないと彼女に会っても面白みがない、そもそも今の現状では安倍晴明が来たらまず実力不足の私たち漆黒の銀翼では対処できないので妖怪側でしか対処の仕様がない、それは嫌という程そのことを私たちが痛感していたからだ、神威は彼女に「名乗ってなかったわね、私は遠野神威よ」とそして黒斗も「鴉黒斗だ」と妹の雷羽も「光の錬金術師、伊奘諾雷羽よ」とそして私も「伊邪那美霊羽よ」と名乗った、彼女は片膝でひざまづくと「伊邪那美家の対魔士、伊邪那美祭羽です。漆黒の銀翼の皆様を心からお持ちしておりました。」とそう、彼女こそが伊邪那美祭羽、伊邪那美家で唯一の対魔士であり私と妹の雷羽とはちゃんとした血の繋がりがある伊邪那美家の対魔士だ、主に下級妖怪の対処が主軸の対魔士でも彼女の実力はトップクラスで霊力もそれなりにはあるが陰陽師相手では彼女たち対魔士でも正直言って勝てるかどうかは怪しいところだ、しかも数週間前に対魔士も陰陽師による奇襲を受けていた、対魔士という組織もそれは嫌という程実感しているはずだ、そして祭羽によって私達は和風の茶道部屋に導かれた祭羽は茶道もちゃんとできるためか和菓子を用意して私達を労う準備もしていたのだ、祭羽は「つまらないものですけど、どうかこの学園でゆっくりしていってください。」と言って私達を労ってくれたのだった。

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