チャイナドレスで温泉に行く俺が可愛すぎる

砂漠の使徒

ある日

☆これからこのお話を読む君達に一つだけ言っておく。これは作者が実際に今朝見た夢をベースにして、いろんなところを誇張しまくってる(かもしれない)お話だ。どこまでが事実で、フィクションかの判断は個々人に任せる。それでは。


 気が付くと、俺はチャイナドレスを着ていた。

 一応言っておくが、一人称からもわかる通り、性別は男だ。

 だが、チャイナドレスを着ていた。

 女装の趣味はない。

 まあ、高校生のとき文化祭で女装したことはあったが、あれきりだ。

 それなのに、きらびやかなチャイナドレスを着ていた。

 太もも当たりから入っている切れ込みは、足首まで伸びている。

 普段はこういう服を着ることがないので(あってたまるか)、なれないチャイナドレスに足を取られそうだった。

 じっくりと装飾を眺める。

 真っ赤な布地に、金粉を振りかけたようなきらきらがところせましと輝いている。

 俺はそれを見て、自分のことが「かわいい」と思った。

 そんなことを思うのはこれが最初だった。


 と、そんな恰好をしている俺だが、どうやら温泉に向かうようだ。

 しかも、俺のお母さんと。

 なんだこのカオスは。

 いや、件の夢の中の俺はその状況をとても楽しんでいた。

 そりゃあ、そうだ。

 何を隠そう、俺はお母さんのことが大好きだ。

 この世で最も話していて楽しい、安心する。

 そこに、これまた俺が好きな温泉。

 さらに、かわいいチャイナドレス。

 テンションが上がらないはずがない。


 不思議なことに、その温泉にはウォータースライダーがあった。

 ……プールと勘違いしてないか?

 しかも、なにがやばいって俺は、チャイナドレスを脱がずに滑り出したんだ。

 ありえないよな、温泉なのに服を脱がないって。

 だが安心しろ、これは夢だ。

 なによりこのウォータースライダーが楽しかった。

 ものすごい速度で下方へと滑っていく爽快感。

 温泉なので、流れる水は熱くて気持ちいい。

 しかも、なにより大きく動くたびに揺れるチャイナドレス。

 この様子を想像してみてくれよ、お前ら。

 最高じゃないか?

 夢の中ではなぜか、視点は三人称視点だが、感覚はあった。

 だから、揺れるチャイナドレスとウォータースライダーにはしゃぐ俺がかわいいってこともわかったし、ウォータースライダーの爽快感や温泉の温かさも味わえた。

 まさにこの世の天国だったね。


 と、ここで目覚めてしまった。

 もっとあの天国にいたかったぜ。

 最後に俺は、この夢を忘れないためにメモとしてツイートをしたってわけ。

 おかげで、こんなお話が書けたとさ。


 ご清聴ありがとうございました。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

チャイナドレスで温泉に行く俺が可愛すぎる 砂漠の使徒 @461kuma

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ