第25話 22週目

 今日はなんと通院最終日。この喜びを広崎さんに伝えたくて、俺はルンルンで病室のドアを開けた。


「真結! 真結!!」

 叶汰は息を切らしながら叫んでいた。

「何があったんだよ」

「さっきまで元気に話してたのに、急に痙攣し出して…」

 担当医の先生とおばちゃん看護師が懸命に処置を行っていた。だけど、ついに機械のアラーム音が鳴って、医者が心臓マッサージをし始めた。

「広崎さん…広崎さん!」

 電気ショックに彼女の身体が躍動しても、アラーム音は鳴りやまなかった。


 医者が機械の電源を切ると、病室には静けさだけが残った。

 広崎さんが、この世から居なくなった。

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