カウンセリング
カウンセリングは、話を聞いて貰える場です。
相談とは違い、聞いた話を否定されず、アドバイスも特にあるわけではありませんが、人に話すことが苦手だったり、話せる相手がいないとか、簡単に話せる内容ではないとかで悩みすぎてしまう場合、とても効果を発揮して貰える場だと思います。
ただ、言葉を言語化することは大事だけれど、それはとても頭に負担をかけます。
うつ病で疲れ切っていて頭の働かない時や、トラウマが酷くて余裕のない時などは症状を悪化させてしまうことがある為、少しずつ心に余裕が出てきた頃からカウンセリングを受けると、長期的に見ていい効果が得られると思います。
カウンセリングを始めると、過去の嫌だったことや反らしてきた自分の気持ちと対面することになります。
それは、カウンセラーさんに導かれるわけではなく、自分のペースで、自分の話せるラインのことを聴いてもらうといった感じになるので、本当に効果があるのか分からない人もいます。
私がカウンセリングで必要だと思っていることは、どれだけ自分の問題を自覚できているか、だと思っています。
それは、話しながら自覚していくこともあるでしょうし、話すことが苦手な人には難しいことでもあります。
私は一対一でのカウンセリングではほぼ泣いて終わっていた人でした。
言語化しようとすると、考えるだけで涙が出てきてしまって、30分ある中のほとんどを泣いて終わらせてしまっていました。
けれど、それも大事な経験で、泣いても大丈夫だという認識に正したり、言語化する努力や慣れなど、経験不足をその時間で補って行けたのだと思います。
責められずに泣ける場が自分には必要だったのだと思います。
結局、一対一でのカウンセリングを半年ほど受けていましたが、ほぼ自分の話はできずに終えてしまいました。
不安の症状が強かったのもあって、カウンセリングにベストなタイミングとも言えなかったのだと思います。
次に、何年か経ってからグループカウンセリングのような、心理士さんを交えて話すのグループに所属し、そこでは現在でも続いています。
発達障害で似たような困りごとを抱えている女子会として始まったのですが、最初の頃は誰も心のことや病気のことに触れずに話していました。
その頃は、近況や自分の好きなことをぽつぽつと話していくこと、話していくことに慣れていくような感じで、どこまで自分のことを話していいのかお互い解らなかったのだと思います。
しばらく続けていってから、自分の内面の問題や、病気のこと、苦しいこと、人には話しにくいことを話せるようになっていきました。
その場にいるみんなが皆、話したことを否定せずに受け入れてくれる人たちなので、話すことが苦手で怖がっていた私も、数年経てば話すことに躊躇しなくなり、慣れていきました。
そうやって、グループの中で安心して対話するという経験も、自分には不足していたのだと思います。
そういった変化は、他人からはよくわからない変化なのかもしれませんが、自分の中ではとても大きな変化です。
話すだけで震えて涙を出していた自分が、人の意見を交えて自分の中を深く掘り下げていき、話すことに慣れていった。
それは私の中ではとても大きな変化であり、一生モノの経験だと思っています。
そしてそういった変化を自分の中で見つけること、できなかったことができるようになっていったという事実を受け止めて認めること、そういった認める力も、カウンセリングの効果を実感するためには大事な要素になるのだと思います。
本当に話すことが苦手で、まったくというほど喋れないというなら、カウンセリングである必要もなく、気持ちを紙に書きだすことから始めるのも手の一つです。
大事なのは、自分の気持ちを言葉にすること、そのままを認めること、無理をしすぎないラインでそれに慣れていくこと。
その訓練の一つにカウンセリングという選択肢があるというだけであり、必ずしもカウンセリングが自分に合うとは限りません。
誰かに聞いてほしいか、だれにも知られたくないか、どちらを選択するかで自分に必要なものがまず一歩、決まると思います。
自分の心を変えたい気持ちがあったら、カウンセリングという固定概念から外れて、まずは『認知行動療法』というものを知って、調べてみてください。
心理系の本のところにも認知行動療法の本はあります。
簡単に言えば、言葉に対して歪んだ受け取り方をしてしまう心を、一般的な、客観的な視点に修正していく、というイメージです。
自分の心の歪みに気付いて、理解していくことです。
その方法は一つではないので、自分に合った方法を選んで、合わなかったら別の方法を試す、といったように自分に合わせて変えていけます。
カウンセリングも含めて、長期間続けていくことが大事になりますが、ハードルは水に、まずは一歩一歩確実に進めていくことだけ意識して、言語化すること、慣れることだけに注意を向けてみると続けやすいかと思います。
日記から、とか、ツイッターから、とか、そういう小さなことからでもいいと思います。
頑張ってください、とはあまり言いたくありませんが、続けていくことには少なくとも小さな頑張りが必要になります。
毎日ではなくともいいのです、週に数度でも、自分の心の中に目を向けて、そして言葉にしてみてください。
私は変わろうとするそんなあなたを、応援しています。
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