第2話

 なんか、げるように教室きょうしつかえってきちゃったけど、よくかんがえてみたらあとひと先輩せんぱいだったかもしれないよね。

 パニックになりすぎてジャージのいろおぼえてないや。

 ちなみに、この学校がっこう学年がくねんごとにジャージと制服せいふくのネクタイの色が一年いちねんあおで、二年にねんあか三年さんねんみどりになっている。

 これが来年らいねんになると、学年がくねんがるのと同時どうじいろも1ずつがってくんだ。

 だから、一年いちねんみどりになって、二年にねんあおになって、三年さんねんあかになるんだ。

 補足。わたし一年いちねんだから、はあおだよ。

 まぁ、そんなのはどうでもよくて、あのひとはジャージだったから、運動部うんどうぶで、もしかしたら先輩せんぱいかもしれない。

 どうしよう。

 すごく失礼しつれい態度たいどだったよね!?

 あやりにいかなきゃだよね。いきたくないけど。

 あした、また旧校舎きゅうこうしゃ図書室としょしつこう。そして、ちゃんとあやろう。


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 翌日よくじつ

比菜子ひなこ~おっはよ~」

 この、元気げんきわたし唯一ゆいつ親友しんゆうべるひとで、神原かみはら 美代みよってうんだよ。

 すっごく可愛かわいいんだ。

 ロングが似合にあうひとってうらやましいよね。

 ちなみに、わたしかみながさはかたとどくかとどかないかぐらい。

「おはよ、美代みよ

比菜子ひなこ~?元気げんきないな。なにかあった?かわいいかお台無だいなししだぞ~」

「うっ。ってか最初さいしょっから可愛かわいくないし~」

 いつも美代みよには見破みやぶられてしまうんだ。かんするどいんだよね。

 ま、まぁ?わたしかおやすいだけかもしれないけど……。

なにがあったのか説明せつめいしてごらんなさい。このやさしいやさしい美代みよさんがはなしいてあげようじゃないの。」

 キーンコーンカーンコーン

「あ、なんだよ空気読くうきよめチャイムめ」

 めっちゃおこっちゃってる。

 そんなにわたしにされるようなことしてた?かおにはしてなかったつもりだったけど。

 たいしたことじゃないんだけどな。

 でも、せっかくの美代みよ好意こうい無駄むだにしたくないし、なにより1かいだれかにいてもらいたかったんだよね。

 よし、これはチャンスだってことにしよう。

絶対ぜったいきだすんだから!放課後ほうかごいなさいよ。」

 わすれてた。美代みよってきにになったことは最後さいごまでめたいタイプのひとだった。

 これは質問攻しつもんぜめにされるパターンですね。

 今日きょうかえりがおそくなりそうだ。

「わかったわかった」

「じゃ、放課後ほうかご。」

 われながらいい友達ともだちつけられたなぁとおもうよ。だれよりもはやわたし異変いへん察知さっちして、相談そうだんってくれるしね。

 わたし先生せんせい教室きょうしつに入ってきちゃったからさくうなずいてかえした。

 わたし美代みよみたいになりたい。美代みよみたいになって、美代みよが今までわたしにしてくれたことをわたしがやってあげたい。

 美代みよのとなりにいてもおかしくないように、むねって親友しんゆうやってるんだぞってえるように、そんなふうになりたいとおもってるんだ。

 わたしもまだまだ、頑張がんばらなくちゃ。このままじゃ、金魚きんぎょからはなれられないふんおなじだ。

「そんじゃ、ホームルームはじめるぞー。」







         ⇓⇓⇓つづく⇓⇓⇓

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