第8話

 仁枝と暮らすことによってハムスターたちは、守り神を得た。

 仁枝のおかげで、外敵からの脅威がなくなったのだ。

 しかし、ハムスターの生涯は、短い。仁枝はたくさんのハムスターたちの死を見届けることになった。

 その中で、ハムスターたちの世話をすることに幸せを見いだした仁枝は、故郷の星に帰りたいとは思わなくなっていた。

 このハムスターたちを私が死ぬまで、末代まで面倒をみようと決めたのだった。


 そうして仁枝はハムスターたちから、神のような存在として扱われるようになった。


 それは、仁枝が死を迎えるまで、続いた。


 やがて、仁枝が亡骸となる。

「ああ、神が逝ってしまわれた」


 そして、骨になった仁枝の体は、神聖な聖地として、ハムスターたちから崇められたのだった。


終わり

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惑星ハムスター 浅貴るお @ruo

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