旅立ち

『何か言い残すことはありますか?』


「落ち着いてくれ。俺たちには知性があるんだ、話し合おう。てか、その明らかにファンタジーに合わない物下ろせ!謝るから!煽ったこと謝るから!」


『はぁ…なぜ私の担当がこんな男なのでしょうか?私、初号機ですよ?賢いんですよ?』


「なんかごめんね!」


『もういいです。ここでやり残したことはありませんね?ないなら転送しますが。』


「チュートリアルとかないの?あと装備とか、転送された後の動きかたとか全くわからないんだけど。」


『転送された旅人は、神殿の女神像の前で目覚めます。そうすると、すぐに初老の司教が近づいてきて旅立ちの必要なものを渡してくれます。その後は冒険者ギルドで冒険者になりましょう。そこで戦闘訓練も行えますよ。もっとも最近の旅人は訓練を行わずにレベルを上げに行ってしまいますが。』


「分かった。ありがとな!しかし訓練受けないとか馬鹿なのか?現実とは体の感覚も違うだろうに。俺は変わらんけどな!」


『転送します。』


「早くない?なんか感動の別れとk………」

こうして何かデジャヴを感じながら俺は意識を閉ざした。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜





…意識が戻ってきた。

「すげぇ…本当にゲームかよこれ…本当に中世にタイムスリップしたみたいだ。 って、なんじゃこの人!?」

なんか横で高そうな服着たおじいちゃんが土下座してる。


「おじいちゃん!?どうしたの!?」


「はぁ、ありがたやありがたや。まさかこの歳になって神の降臨に立ち会えるとは…この老骨の身に余る光栄でございまする。」


あ、俺運命神だったわ。え、これどうすりゃいいの?なんかそれっぽいこと言わなきゃダメな感じ?いや普通に接すればいいのか。


「じいちゃん!顔上げて!ほら、他の人も見てるから!ね?なんかじいちゃん偉い人なんでしょ?早く起き上がって!」

「おぉ…こんな老いぼれの心配をしていただけるとは…我が信仰をあなたに。」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

始まりの街の大司教『ライエ・サンプシーム』があなたにを捧げました。

『始まりの街/大神殿』があなたのに入りました。

あなたは大神殿のサービスを無料で使うことができます。

種族Lv   が  15 になりました!

スキル《U.運命神の加護》を獲得しました!

スキル《U.善悪の天秤アロゲント・シーソー》を獲得しました!

スキル《U.|偶像か虚像かアイドルオアフェイク》を獲得しました!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「おぉん…情報の福袋やぁ。」


「神よ、貢物にございます。お納めください。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

UR『旅立ちの貢物』を獲得しました!

〜内容〜

・1000000ポト


・UR防具『流星の司教冠ミトラ


・UR防具『神衣カムイ


・UR防具『夜暗やあんのローブ』


・LR武器『神杖ヘカ』


・URアクセサリー『聖なる祈り』


・SR『王侯貴族の旅支度』

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ガチャの神引きかな?」


「今はこのようなものしか準備できませんが、いずれもっと良いものを…」


「いやいや!いいよ!ここまでしてもらっといて何かされるのはちょっと、いやすごく申し訳ねぇ!なんかできることねぇかな…」


ん、そういえばスキルになんか加護みたいなやつあったな。見てみるか。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

スキル《U.運命神の加護》

君がやりたいようにやるといい。それが運命だから。

認識できるものに加護『運命神の加護』を授けることが出来る。

加護は一つの対象につき一つしか授けることができない。

加護を受け取った側は運が著しく上昇する。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「漠然としすぎていて分からんな…なんか運良くなるのか。これ認識できる対象ってことは建物もいけるのかね?試してみるか。対象『大聖堂』付与『運命神の加護』!」


すると、天から大聖堂に柔らかな光が降り注いだ。


「すげえ綺麗な景色だな。運命魔法にもこれつけたらよかったのに。」


「あぁ…あぁ!全ての運命に感謝を!!!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

大司教『ライエ・サンプシーム』からの好感度が崇拝に変化しました。


条件1:神殿を所有する。


条件2:好感度が崇拝以上の神官職の住民がいる。


条件3:種族が神以上である。


を達成しました。


新たな宗教を作ることができます!宗教を作った場合、信者の数に応じて神としての格が上昇したり、そのほかにも宗教クエストを受注することが可能です。


宗教を作成しますか?    

YES or NO

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 「カルトとか作ったら既存の宗教に戦争ふっかけられない?そこらへん大丈夫?」


「我が神を唯一神とした宗教……良い。実に良いですぞぉ!!!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

宗教を作成しますか?

YES or   YES

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「うっそだろお前!?拒否権ないの!?クソ仕様じゃねぇか!!!だいたい唯一神とか荒れるに決まってんだろ!!!」


「我が神がそうおっしゃるならば…主神を我が神とし、他の神の信仰も許可という風にいたしましょうか。」


「おう、そうだな。あと教義は自由を尊重するような、でも犯罪は裁くようなのにしといて。別の宗教を信じるのはOKね。」


「了解致しました。我が神よ。して、宗教名はどうされますかな?」


「そうだな…『ラクチャンス教』とかどうだ?」


「おぉ!まさに神を表す素晴らしい御名!!この名は永遠に語り継がれることとなりましょうぞ!!!」


「いやー、それほどでも〜……あ、宗教作っちまった。ちょいちょいちょいちょい!!!!!取り消し!取り消しして!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜ワールドアナウンス〜


旅人が新たな宗教『ラクチャンス教』を作成いたしました。隠しシステム『開宗・改宗』が解放されました。宗教を作るか、入るかすることで恩恵がもたらされます。旅人が宗派を作るには、かなり難しい条件があります。頑張って見つけてみてね!!!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「また、新システムかよ…」

























  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る