便利なセリフ集拡張 ①~④

警察官「お前があの子を自殺に追いやったクズか?」

生徒「人聞きの悪いこと言わないでくれよ。てかクズって……警官がそんな口きいていいの?」

生徒「……あのな。何度も言うがあいつは自殺だろ?俺が殺したわけじゃない。違うか?」

警察官「確かに、お前が直接殺したわけじゃないな」

生徒「分かったらさっさと帰してくれよ。めんどくせぇ」

警察官「面倒……か。仮にもクラスメイトを失った者の発言とは思えないな」

生徒「知らねぇよ。特別仲が良かったわけでもねぇからな。悪いか?」

警察官「仲良くない……ね。その割にはかなりの頻度で会っていたらしいが」

生徒「(舌打ち)」

警察官「お前、あの子をいじめていたな?それも他のクラスメイトとつるんで執拗に」

生徒「だから知らねぇって。仮に俺らの言動がいじめに繋がってたとしたら、あいつのメンタルが弱すぎただけだろ」

警察官「……生存本能って知ってるか?」

生徒「あ?」

警察官「人間には、いや、人間だけじゃない。この世に存在するすべての生物には死にたくないという意思が備わっている」

生徒「何が言いたい」

警察官「肉食獣に狙われた草食獣が逃げ惑うように、人間も生きるために足掻くんだよ」

生徒「だから、何が言いたいんだって聞いてんだよ!!」

警察官「本能を諦めさせられるのがどれだけの苦痛か、お前に想像できるか?」

警察官「悪い。出来ないだろうな。だからあの子が死んでも認識が変えられないんだ」


後輩「先輩……俺、才能無いんですかね。神様はみんなに平等だっていうのに」

先輩「天は人の上に人を作らず……だったか残念なことにそれはあり得ない」

後輩「どうしてですか?」

先輩「もし、仮に平等な世界があったとしよう。そこでお前は何をする?」

後輩「それはもちろん今まで出来なかったことをします」

先輩「例えば?」

後輩「例えば……水泳ですかね?俺カナヅチなんで」

先輩「そうかそうか。それはいい考えだ」

先輩「だがそれは出来ないことが出来るようになるからこそ成立するものだ」

後輩「どういうことですか?」

先輩「分からないか?平等な世界があったとして、そこに住まう人々はいつからその世界にいるんだ?」

後輩「それは……生まれつきじゃないですか?」

先輩「だろうな。ならそんな世界で生まれた人間はどんな努力をすると思う?」

後輩「分かりません」

先輩「正解は「努力しない」だ。当然だよな。平等ってのは裏を返せば、努力したところで、特別上達することも無いってことなんだから」

後輩「……確かにそうですね」

先輩「人は努力して成長する。そして努力は「上」を目指すからこそ成長につながるんだ。平等が約束された世界ではそれが無い。想像してみろ。そんな世界。クソほどつまらないと思わないか?」


青年「どうしたんだ?そんなに落ち込んで」

少年「実は__」

青年「そりゃあ災難だな。少し前までは仲が良かったってのが余計面倒だ」

少年「そうなんだよ。どうせればいいと思う?」

青年「……悪いが関係の修復は無理だと思った方がいいな」

少年「どうして?」

青年「人間は成長と共に思考回路も変わるからだ。多くを知れば価値観も変わる。特に趣味をきっかけに仲良くなった関係は疎遠になるのも早い」

少年「でも、疎遠になってるわけじゃ無いよ?」

青年「だから面倒なんだ。考え方も価値基準も変わったのに「友達」っていう意識が残ってる。それはつまり、傷つけてるって自覚が無いってことだ」

少年「自覚がないだけなら、言えばなんとかなるかも」

青年「それも可能性は薄いだろうな。君はどうしたいんだ?」

少年「俺は……出来るなら関わりたくない」

青年「そうか。なら関わらなくていいと思うぞ」

少年「え?でもそんなことしたら向こうが傷つかないかな?」

青年「かもな。でも、君が傷つき続ける必要も無い」

青年「そう不安そうな顔するなよ。心配しなくても、人付き合いじゃよくあることだよ。「人間の一生で関われる人数には限りがある。だから相手を選ぶ権利がある」古い友人の言葉だ。覚えておきな」


幹部「先刻のあの言葉。取り消すつもりは無いと考えて良いのだな?」

暗殺者「だったらどうする?」

幹部「当然貴様を葬る。あの方の元へは行かせん」

暗殺者「これは手厳しいね。後学のために聞いとくよ。もし取り消した場合はどうなる?尻尾を巻いて逃げ出したら?あんたは俺を見逃してくれるのかい?」

幹部「赦すつもりは毛頭無いが、今この場で訂正し赦しを乞うならば、命だけは見逃してやろう」

暗殺者「へぇ……そりゃあお優しいこって」

幹部「勘違いするな愚者め。仮に貴様が赦しを乞うたところで、見逃すのは命のみ。あの方の命を狙った代償として、死の寸前まで地獄の責め苦を与えてやる」

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