第46話 えっちぃギャルと放課後デート②
「あ、そういえばさ」
「うん? どうしたの?」
駅に向かう途中で桜井さんが話しかけてきた。 俺に何か聞きたい事でもあるのかな?
「倉橋君はもう知佳とはエッチしたの?」
「うん……うん!?」
思ってた質問と全然違ったので俺は素っ頓狂な声を出してしまった。
「の、ノーコメントでお願いします」
「ふぅん? まぁいいけどさぁ、早くアタシともえっちぃ遊びしようよ? ね?」
「……えっ!?」
―― ぎゅっ……
そう言ってきたと思ったら桜井さんは俺の手をぎゅっと握りしめて来た。
「ちょっ!? さ、桜井さん?」
「んー? ふふ、いいじゃんいいじゃん。 今日はアタシとのデートなんだからさ」
俺が慌ててそう言うと桜井さんはあははと笑いながらも手を握り続けてきた。 こういう積極的な所を見てると、桜井さんは恋愛強者のギャルなんだとと改めて実感する事が出来た。 やっぱりムッツリ少女の鹿島さんなんかとは全然練度が違うんだよな。 まぁどっちのタイプも俺は大好きなんですけど。
ということで俺は突然の出来事すぎて慌ててしまったんだけど、まぁでもせっかく女の子と手を繋げてるんだから、俺はそのまま桜井さんと手を繋いで歩く事にした。
「あ、そういえばさ」
「うん? どうしたの倉橋君?」
ということでせっかくだから今度は俺からも桜井さんに質問をしてみる事にした。
「いやさ、そういえば桜井さんは彼氏さんとは何で別れちゃったの?」
「んー? 彼氏と??」
「そうそう。 桜井さんは少し前まで彼氏いたんでしょ? なのにどうして別れちゃったのかなーって思ってさ」
俺は桜井さんに元カレの話を振ってみる事にした。 いや、何となくだけど女の子と恋バナをしてみるのって面白そうだなーって思ってさ。 もちろん現実の世界では女の子と恋バナをした事などは一度もない。
「んー、まぁ相手の束縛が激しくて振った感じかなぁ。 ラインのメッセージを既読スルーしただけでめっちゃキレてきたり色々とメンドクサかったんだよねー」
「へぇ、束縛かぁ。 それは大変そうだね」
それはちょっと意外な感じがした。 勝手なイメージだけど桜井さんはもっとオラオラ系(?)みたいな男らしい人がタイプなのかなって思ってたんだけど、実際にはそうじゃないのかもしれないな。
「うん、本当に大変だったよー。 アタシがバイトとか友達と遊んでる時にも連絡寄こせって煩くてさー、アタシもブチギレそうになったわ、あはは」
「えっ!? そ、そうなんだ。 そ、それはお疲れさまでした(?)」
「あはは、うん、ありがとー!」
桜井さんがブチギレる所とか全く想像つかないんだけど、そこまでキレさせるくらいの厄介彼氏だったのか。 うーん、いやでもさ……
「……え、いやでもさ、そもそも何でそんな男と付き合ったの? 付き合ってから徐々に束縛が激しくなっていった感じなの?」
「んー、何でって言われても……相手に彼氏にしてくれって言われたから付き合っただけだからさ、特に理由なんてないよー。 だからアイツがあんなに束縛激しいタイプだったなんて知らなかっただけだよー」
「え!? そ、そんな軽いノリで付き合ってたの??」
「うん、そうだよー。 見た目そこそこ良かったらし、身体もめっちゃエロイ感じだったからエッチも楽しめそうだし別にいいかなーって思ってさ。 でも全然見かけ倒しだったわ。 すぐ束縛しようとしてくるし、エッチも全然上手くなかったしさ」
「な、なるほど……」
何だか俺が思っていた以上に桜井さんはチャラいタイプの女の子のようだ。 元の世界で言う所のチャラ男みたいな感じなのかな? そういえば少し前に鹿島さんと桜井さんが言い合いをしてる時に、鹿島さんは桜井さんの事を「ヤリ〇ンの遊び人」だと言ってたしな。
まぁでも俺はチャラ男はめっちゃ嫌いだけど……でもチャラ女は全然嫌いじゃないです。 いやむしろ大好物です。
だって元の世界では 『一人暮らしを始めたらクラスメイトのチャラ女達のたまり場になってしまった』的な同人誌にはいつもお世話になってたからね。 だからこれからも桜井さんとは仲良くさせて貰いたいですね(意味深
「まぁ、だからしばらくはフリーでいいかなーって感じだよ。 あ、だから倉橋君もさ、エッチな事がしたくなったらいつでも誘ってよ? アタシなら知佳と違っていつでも遊べるからね?」
「あぁ、うん、その時は是非ともお願いします!」
という事で俺はそんな事を心の中で思いながらも、桜井さんの言葉を受けて元気よく返事を返していった。
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